小・中教育課程編成の手引作成へ　３学期の配布目指し作業　委員会設置、新学習指導要領に対応―札幌市教委

（市町村 2017-09-15付）

　札幌市教委は、小学校および中学校の教育課程編成の手引を作成する委員会を立ち上げる。新学習指導要領の全面実施に当たり、学習指導要領改訂の趣旨や移行措置の内容を踏まえた教育課程の編成および実施に資するもの。きょう十五日に小学校、十九日に中学校の第一回総会および第一回各部会を開催。三学期までに手引を作成し、各学校に発送する予定としている。

　小学校では三十二年度、中学校では三十三年度からの新学習指導要領の全面実施に向け三十年度から移行期間に入ることから、市教委では学習指導要領改訂の趣旨や移行措置の内容を踏まえた教育課程の編成と実施に資するため、手引を作成する。

　小学校と中学校の作成委員会を設置。委員は市教委のほか、市内の小学校と中学校の校長、教頭、教諭などで構成されている。

　手引作成の基本的な考え方としては「学習指導要領改訂の趣旨について理解を促すとともに、札幌市の学校教育が目指す方向性とかかわりを示す」「移行期間中における教育課程の編成と実施について、新学習指導要領の趣旨を十分に踏まえることを重視する」―の二点。

　小学校の内容としては「課題探究的な学習の推進方針」を踏まえた各教科・領域の指導展開例を示し、各学校における指導の一層の改善につながるものとする。また、三十年度から全面実施となる「特別の教科　道徳」について、本年度採択された教科用図書を用いた教育課程編成の例などを示すほか、新たに五・六年生で教科となる「外国語科」や、三・四年生で行われる「外国語活動」について、教育課程の編成例を示すこととしている。

　小学校では、移行措置に関する資料として一・二年生編、三・四年生編、五・六年生編のほか、外国語・外国語活動編、「特別の教科　道徳」編の手引を、また、中学校では移行措置に関する資料として手引を作成することとしている。

　きょう十五日に小学校、十九日に中学校の第一回総会および第一回各部会を実施。総会では移行期間の概要や目指すべき手引の内容などを確認。また、各教科・領域ごとの部会で、新学習指導要領の内容を確認し、手引の土台を作成していく。

　今後は、六回程度各部会で協議。三学期までに手引を作成し、各学校に発送する予定としている。

(市町村 2017-09-15付)