北見市教委と北見工大が連携 プログラミング教育研修会を初開催 活用イメージを膨らませる
(市町村 2017-09-14付)

北見市プログラミング教育研
実際にプログラミングを体験した

 【網走発】北見市教委と北見工業大学は六日、同大学でプログラミング教育にかかわる管理職等研修会を開いた。パソコンソフトを用いたプログラミングを体験。論理的思考力を身に付けるための学習活動について理解を深めた。

 研修会は、三十二年度から小学校で新学習指導要領が全面実施されることに伴い、新たに導入される「プログラミング教育」の目的や指導方法、授業内容などについて、講話やパソコンソフト「Scratch」などを活用することによって、管理職らの理解を深め、プログラミング教育にかかわる教育課程編成などにつなげることが目的。

 北見市教委と北見工大が連携し、本年度初めて行われた。当日は、市内小学校の管理職や主幹教諭など約四十人が参加した。

 はじめにオホーツク教育局義務教育指導班の松浦隆史指導主事がプログラミング教育について講話。新学習指導要領におけるプログラミング教育導入の背景などを説明した上で、プログラミング教育は「プログラマーを育成するものではなく、プログラミング的思考を育成するもの」と強調。「子どもたちに、〝コンピューターに意図した処理を行うよう指示することができる〟ということを体験させながら、一つ一つの動きに対応した記号をどのように組み合わせたらよいのかなどの論理的思考を養うための教育」と定義を確認した。

 また「プログラミング教育を教育課程に適切に位置付け、論理的思考力を身に付けるための学習活動を計画的に実施することが大切」と呼びかけた。

 このあと、同大技術部の宇野珠実氏、奥山圭一氏、折原淳氏、宿院信博氏、常田妃登美氏が講師を務め、PCソフト「Scratch」を用いた演習を実施。

 参加者は講師の指導を受けながら、コンピューターとじゃんけんして勝ったら前に進むことができる「じゃんけん競争」のプログラムを作成。一つ一つの動きに対応した記号をどのように組み合わせたら、意図した処理を行わせることができるのかを考えるなど、論理的思考力を養うプログラミング教育の実際を体験し、教育現場での活用方法についてのイメージを膨らませていた。

 参加者の一人は「具体的なイメージが湧き非常に参考になった」と述べ「どのように教科等の授業に取り入れていくかが現場の課題となってくる」などと話していた。

(市町村 2017-09-14付)

その他の記事( 市町村)

札幌市教委、札幌市立高・特校長会 市内180事業所で職場体験学習 将来に向けて考え深める

市教委市立高校職場体験学習  札幌市教委と札幌市立高校・特別支援学校長会(武内達也会長)は十三日、市内約百八十の事業所で職場体験学習を実施した。札幌藻岩高校と札幌平岸高校の二年生合わせて約六百三十人が参加。生徒はそれぞ...

(2017-09-20)  全て読む

札幌市教委 29年度学校給食の食物アレルギー対応状況 症状あり113人増の1万6217人 除去食1258人、代替食503人

 札幌市教委は二十九年度「学校給食における食物アレルギー対応の状況」をまとめた。食物アレルギー症状のある小・中学生は、前年度と比べて百十三人増の一万六千二百十七人。アレルギーの原因となる食材...

(2017-09-19)  全て読む

東川町教委「インターナショナルクラブ」 東川中生徒ら国際理解深化 チャイナ服の試着楽しむ

東川町教委異文化交流  【旭川発】東川町教委は十二日、生徒の国際理解を図るため本年度立ち上げた東川インターナショナルクラブを東川町立東川中学校で開いた。年間を通して国際教育を進めるため、様々な国の文化などについて...

(2017-09-19)  全て読む

帯広市教委 小中適正規模確保等の計画原案 8校を要検討校に選定

 【帯広発】帯広市教委は「市立小中学校適正規模の確保等に関する計画」の原案をまとめた。前期計画(三十~三十四年度)として、三十四年度に通常学級六学級以下の小学校と六学級未満の中学校、複式学級...

(2017-09-19)  全て読む

小・中教育課程編成の手引作成へ 3学期の配布目指し作業 委員会設置、新学習指導要領に対応―札幌市教委

 札幌市教委は、小学校および中学校の教育課程編成の手引を作成する委員会を立ち上げる。新学習指導要領の全面実施に当たり、学習指導要領改訂の趣旨や移行措置の内容を踏まえた教育課程の編成および実施...

(2017-09-15)  全て読む

札幌市オリパラ教育の副教材素案 五輪ミュージアム学習で活用 調べ学習、クイズなど盛る

 札幌市オリンピック・パラリンピック教育検討会議の作業部会は、札幌らしさを生かしたオリパラ教育に関する副教材の素案をまとめた。児童に、オリパラの意義や理念などの理解を深めてもらうことを目的に...

(2017-09-14)  全て読む

移行期間における外国語活動時数確保―後志管内各市町村 2町が70時間実施を検討 寿都町は文科省事業の取組継続

 【小樽発】後志管内二十市町村における新学習指導要領移行期間の外国語活動時数確保の取り扱いについて、現段階の対応方針が本紙調査でまとまった。倶知安町と喜茂別町では、三十年度から五・六年生七十...

(2017-09-13)  全て読む

東川町・フィンランドの教職員 小学校長が町長表敬訪問 本年度、派遣交流開始

フィンランド教職員表敬訪問  【旭川発】「東川町・フィンランドカンガサラ市教職員交流事業」で東川町に滞在する、フィンランド・カンガサラ市トゥルソラ小学校のキシル・アルヴェラ校長が七日、松岡市郎町長を表敬訪問した。十月三...

(2017-09-13)  全て読む

札幌市の第3次食育推進計画素案 若い世代の食育に重点 高校生向けの食生活指針を作成

 札幌市は第三次食育推進計画の素案をまとめた。基本理念「食を通して豊かな人間性を育む」のもと、健やかで心豊かな食生活の実現などを目指すもの。重点取組には若い世代を中心とした食育の推進などを掲...

(2017-09-12)  全て読む

小中高で英会話一貫教育 夕張市の英語教育、道内初の試み

 【岩見沢発】夕張市は、市内小・中学校から夕張高校まで一貫して使用する「マンツーマンオンライン英会話システム」を本年度から導入する。「グローバル人材育成を核とした教育環境魅力化プロジェクト」...

(2017-09-12)  全て読む