外国語活動等の授業時数対応方針―旭川市教委 5方策組み合わせ確保 60分授業など独自の「旭川方式」
(市町村 2017-09-21付)

 【旭川発】旭川市教委は、新学習指導要領移行期における外国語活動・外国語科の授業時数の対応方針を固めた。三十二年度からの全面実施を見据え、来年度から外国語活動三十五時間、外国語科七十時間を確保。複合的なカリキュラム・マネジメントの基準として「旭川方式」を活用して実施する。

 「旭川方式」は、授業時数確保に向けて、小学校長会と市教委による検討会が考案したもの。各学校がそれぞれの実態などに応じて、五つの方策を組み合わせて授業時数を生み出していく。方策は、①週当たりの授業時数を一コマ増とする②土曜日半日の参観日や行事などは振替休業日を設けない③卒業式の実施期日を遅らせる④予備時数および余剰時数を見直す⑤六十分授業「パワー60(ろくまる)」を実施する―の五点としている。

 ①については、月~金曜日がすべて六コマとなるため、通年で実施することは難しいとの課題が挙がっている。

 ②については、児童に過度な負担がかからないように配慮することを求めている。

 ③については、保護者や地域の理解を得て、可能な範囲で行うこととしている。

 ④については、各教科の予備時数と余剰時数の学習内容などを検討する。

 ⑤については、各学校で行っている「朝学習」の時間などを活用して実施する。各学校の目標達成や課題解決、特色ある教育活動、児童の学力定着などに向けた手立てなどに活用できる。

 市教委の山川俊巳学校教育部次長は「旭川方式は、各学校の教育課程編成の創意工夫を大切にし、児童の負担も考慮した上で小学校長会とともに考えたもの。各学校にとって、職員会議や校内研修の時間の確保なども可能になるものと考えており、全面実施に向け、カリキュラム・マネジメントを進める手立てとなれば」と期待を寄せている。

(市町村 2017-09-21付)

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