組織的な取組の充実必要 28年度活動状況点検・評価報告書―道教委(道・道教委 2017-09-27付)
道教委は、『二十八年度道教委の活動状況に関する点検・評価報告書』を取りまとめた。道教育推進計画に掲げた目標の達成状況をPDCAサイクルに基づいて点検、評価。基本方向の結果では、「ビジョンの推進に向けた体制づくり」が「計画どおり」、「社会の変化に対応し、新しい時代を切り拓く力を育む教育の推進」など十本が「概ね計画どおり」、「生きる知恵につながる確かな学力を育み、自立した生き方を支える教育の推進」など二本が「やや遅れ」となった。小・中学校における学力向上に関しては、組織的な取組の一層の充実が必要と分析した。
道教委は毎年度、効果的な教育行政の推進に資するとともに、道民への説明責任を果たすため、学識経験者の知見を活用しながら事務の管理・執行状況の点検・評価を実施。結果に関する報告書を議会に提出・公表し、施策に反映させている。
今回、二十八年度に道教委が行った活動状況や「道教育推進計画」(改訂版)に関し、PDCAサイクルによる取組の実施状況、施策の課題、今後の方向性を整理するとともに、目標指標の進捗状況などを踏まえて評価した。
評価は「計画どおり」「概ね計画どおり」「やや遅れ」「遅れ」の四段階。施策項目および施策項目評価の平均値に基づき、各基本方向を総括評価した。
基本方向ごとの結果をみると、「計画どおり」は「ビジョンの推進に向けた体制づくり」の一本。メールマガジンの発行など道民との対話型による広報・広聴活動の充実、「北海道教育の日」の普及・啓発などに取り組んだ。
「概ね計画どおり」は、「社会の変化に対応し、新しい時代を切り拓く力を育む教育の推進」など十本。このうち、「徳育」の「豊かな人間性と感性を育む教育の推進」では、道内四ブロックでの「道道徳教育パワーアップ研究協議会」や、「中一ギャップ問題未然防止事業」などに取り組んだ。
いじめ問題に関しては、児童生徒自らがいじめの問題について学び、主体的に考え、コミュニケーション能力を向上させることや、社会全体でいじめの問題を克服していく必要性を指摘した。
「体育」の「心身の健やかな成長を促す教育の推進」では、児童生徒の安全確保に関する体制のモデルを示す『道実践的安全教育モデル』の作成・配布など、安全教育、健康教育の充実を推進。全国体力・運動能力、運動習慣等調査に関しては、小・中学校の男女の体力合計点は全国平均を下回っているが、二十七年度との比較ではいずれも上昇し、全国との差が縮まった。
一方、「やや遅れ」は「知育」の「生きる知恵につながる確かな学力を育み、自立した生き方を支える教育の推進」「学んだ成果を生かす生涯学習の推進」。前者に関しては、全国学力・学習状況調査結果の道内平均正答率について、改善の傾向がみられるものの、全国平均に届いていない現状にあると分析。小・中学校における組織的な取組の一層の充実が必要であるとした。
なお「遅れ」と評価された基本方向はなかった。
(道・道教委 2017-09-27付)
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