【解説】学校における危機管理

（解説 2017-10-05付）

　北朝鮮による弾道ミサイル発射への対応については、文部科学省が九月に各都道府県・指定都市教委学校安全主管課などに対し、事務連絡を発出した。

　事務連絡では、北朝鮮による弾道ミサイルがわが国領域内に落下する可能性を考慮し、つぎの四点に取り組むよう求めている。

①各学校において、自治体の国民保護計画を参考にしながら、校内だけではなく、校外での授業も含め様々な状況を具体的に想定しつつ、地域の実情に応じた具体的な対応方策について検討し、危機管理マニュアル、学校安全計画などの見直しを行っていく

②各学校において、Ｊアラートなどを通じて緊急情報が発信された際の児童生徒等の避難誘導などの安全確保の方策について、全教職員で共通理解を図っておく

③学校の設置者等は、自治体の危機管理部局や関係機関（警察、消防、自衛隊など）と連携強化を図る

④学校の設置者等は、自治体の危機管理部局と連携した避難訓練を推進する

　これらの取組を行う際の留意事項としては「児童生徒の実態に応じた安全指導を行う」「政府は、国民の安心・安全の確保に万全を期しており、保護者、児童生徒などを必要以上に不安にさせることがないよう十分配慮する」「Ｊアラートなどを通じて緊急情報が発信された場合において臨時休業とするか否かは、学校の設置者と協議の上、あらかじめ定めておく」ことなどを挙げている。

　このほか、ミサイルが落下する可能性がある場合にとるべき行動例を提示。Ｊアラートを活用した緊急情報が発信されたとき、屋外にいる場合は「近くのできるだけ頑丈な建物や地下などに避難する」、屋内にいる場合は「できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動する」などとしている。

(解説 2017-10-05付)