【解説】第１０回道文化財保護強調月間

（解説 2017-10-06付）

　八日から第十回道文化財保護強調月間が始まる。「見て感じ　心にきざむ　文化財」をキャッチフレーズに、文化財公開・活用事業に取り組む。十一月七日まで。

　本道には、豊かな自然や北国の風土の中で育まれてきた縄文時代の遺跡やアイヌの人たちの伝統的な文化をはじめ、全国各地からの移住や北海道開拓によってもたらされた多様な文化財が数多く残されている。これらの文化財は、本道の歴史や文化を理解する上で欠くことのできないものであり、現代を生きる道民に、先人の知恵と技を伝え、日々の暮らしに精神的な豊かさや潤いをもたらす道民の貴重な共有財産となっている。

　しかし、長い歴史の中で受け継がれてきた文化財の中には、社会構造の変化や少子高齢化の進行などに伴い、保存や伝承が困難となっているものもあるため、文化財に対する親しみや理解を深めながら、次世代に確実に守り伝えていくことが課題となっている。

　そこで、二十年七月、道教委・札幌市・道都市教育委員会連絡協議会・道町村教育委員会連合会・道文化財保護協会・道博物館協会の六者は、市町村教委や関係団体と連携・協力し、道民が文化財に親しむ環境づくりを推進するとともに、貴重な文化財を地域全体で継承していくため、国の「文化財保護強調週間」や「北海道教育の日」との連動を図り、毎年十月八日～十一月七日を道文化財保護強調月間に設定した。

　ことしは、期間中、道内八十六市町村で二百四十件の文化財の公開や文化財関係のイベントが行われる。

　道教委は、文化財を活用した事業について「見る」「学ぶ」「体験する」の観点からまとめたガイドをＷｅｂ上で公開。この機会に、道内の文化財にふれるよう呼びかけている。

(解説 2017-10-06付)