道教委「アートギャラリー北海道」 本道全体をアートの舞台に 美術館等のネットワーク強化
(道・道教委 2017-10-20付)

アートギャラリー北海道展開方針
道立美術館・芸術館と各館が所在する5つの圏域で連携した取組を進める(クリックすると拡大表示されます)

 道教委は、本年度新規事業「アートギャラリー北海道」の展開方針を決定した。道内の美術館などをネットワークでつなげ、双方向で所蔵作品を紹介・発信するなど相互に連携・協力することによって「北海道全体がアートの舞台となる」ことを目指す。道立美術館において各地の美術館の所蔵作品を紹介する展覧会や、主要美術館を巡ってスタンプを取得するスマートフォン対応の「モバイルスタンプラリー」、共通のロゴマークやポスターを使ったPR、施設の情報をまとめたマップ作成などの取組を検討。来年四月、北海道百五十事業と連動して取組を開始する。

スタンプラリー、施設マップ作成など

 道内には、道立美術館のほか、個性的で多様なコレクションを収集・展示している公・私立の美術館や文化施設などが多数ある。また、来道する観光客が近年増加傾向にあることなどから、各館のもつ資源をこれまで以上に発信・活用していくことが求められている。

 「アートギャラリー北海道」は、道内の美術館などをネットワークでつなげ、双方向でアートを紹介・発信することで、北海道全体がアートの舞台となることを目指すもの。

 ワークショップなどの教育普及事業、各種イベント、ポスター等共通のツールを作成したPRなど、これまで以上に幅を広げて連携することで、来館者の増加、地域の活性化を図る。

 道教委がまとめた展開方針では、連携の取組例として、①展覧会の開催②イベントにおける協力③情報提供・PR④観覧料の割引―を挙げている。

 ①では、道立美術館において、道内各館の所蔵作品を紹介する展覧会を開くほか、道立美術館作品との交換展の開催など、多様な鑑賞機会の提供などを検討している。

 ②では、道内を旅行しながら、主要美術館を巡ってスタンプを取得するスマートフォン対応の「モバイルスタンプラリー」を検討。また、造形体験や鑑賞の方法を学ぶワークショップ、展覧会、作品や美術についての講演・講座、トークショー、コンサートなどを想定している。

 ③では、共通のロゴマークやポスター、各館の情報を掲載したリーフレットを作成するほか「アートギャラリー北海道」のWebページを設けるなど、効率的な情報提供を行い、PR効果を高める。このほか、施設名、施設紹介、交通アクセス、各種画像など、各美術館、施設の情報をまとめた「アートギャラリー北海道」施設一覧・施設マップなどを作成し、希望する美術館等へ情報提供する予定。

 ④では、各地の有料美術館の観覧半券を提示することで、道立美術館常設展の観覧料を割引するなど、来館を促すための期間限定の割引制度を検討している。

 このほか、各道立美術館・芸術館は子どもたちの芸術体験活動など教育機能の充実とともに、地域の若手芸術家の育成を図る発表の場の提供など、人材育成にも努めていく。

来年4月取組開始

 「道立近代美術館・mima三岸好太郎美術館」「道立旭川美術館」「道立函館美術館」「道立帯広美術館」「道立釧路芸術館」が所在する五圏域で連携事業に取り組む。各道立美術館は、域内の公立美術館、私立美術館、美術品を収集・展示している文化施設や企業などと連携し、域内の連絡調整を行う。

 現在、道内五会場で「アートギャラリー北海道」事業説明会を開き、各地の美術館などに取組を周知している。十一月から道内の各美術館などに事業への参加案内を発送し、エントリーシートによる受付を開始。来年一月から予告PRに取り組み、二月に事業計画を公表する予定となっている。

 来年四月、北海道百五十事業と連動して取組を開始。特別展覧会や各種イベントを行う。事業は終了期限を定めず、継続的に取り組んでいく。

◆多様な個性の融合を表現 ロゴマークを作成

 道教委は、アートギャラリー北海道のロゴマークを作成した。

 キーワード「むすぶ、つながる、めぐる」をARTの「A」で表現。八色に彩られた八面は、多様な個性の融合を表現している。全体の形は、北海道とその開拓のシンボルである星、雪の結晶をイメージした。

この記事の他の写真

アートギャラリー北海道ロゴ
アートギャラリー北海道ロゴマーク

(道・道教委 2017-10-20付)

その他の記事( 道・道教委)

本道から5人に栄誉 29年度社会教育功労者文科大臣表彰

 文部科学省は、二十九年度社会教育功労者文部科学大臣表彰の受賞者を発表した。帯広市道子ども会育成連合会の朝日照夫会長など五人が受賞。表彰式は十一月七日午後一時三十分から、東京都内の文科省三階...

(2017-10-24)  全て読む

ネットトラブルの回避を 石狩局が保護者向け学習会

ネットトラブル学習会  石狩教育局は二十一日、江別市内の道立教育研究所で二十九年度「子どもたちをネットトラブルから守るための保護者向け学習会」を開いた。総務省「e―ネットキャラバン」派遣講師が児童生徒のインターネ...

(2017-10-24)  全て読む

道町村教委連文教施策要望に対する道教委回答〈上〉 教職員定数の改善要望 指導主事配置へ財政支援策を

 道町村教育委員会連合会(会長・豊島滋安平町教育長)の三十年度文教施策要望に対する道教委の回答はつぎのとおり。 【町村教委の充実・強化】 ▼指導主事の配置 ▽学校教育の一層の充実・発展...

(2017-10-23)  全て読む

いじめ・ネットトラブル根絶!メッセージコンクール 小中高生が全道に発信 ポスター・標語入賞作決まる

いじめポスター千歳第二小  道いじめ問題対策連絡協議会は十九日、二十九年度「いじめ・ネットトラブル根絶!メッセージコンクール」の全道審査結果を発表した。「いじめの根絶部門」では、ポスター三作品、標語三作品、「ネットト...

(2017-10-23)  全て読む

オホーツク局 管内ミドルリーダー養成研修 女性教諭の意欲醸成ねらう 必要な資質・能力向上を

ミドルリーダー研川端主幹  【網走発】オホーツク教育局は十二日、サンライフ北見で管内ミドルリーダー養成研修を開いた。管内の教諭約六十人が参加。講話や協議を通じて、ミドルリーダーとして必要な資質・能力の向上を図った。 ...

(2017-10-20)  全て読む

明上山氏など5人に栄誉 29年度道社会貢献賞―道

 道は、二十九年度道社会貢献賞(私学教育功績者)の受賞団体を発表した。札幌北斗学園理事長、札幌北斗高校校長の明上山勝己氏など、五人が栄誉に輝いた。表彰式は、二十五日午前十一時から札幌ガーデン...

(2017-10-20)  全て読む

児童生徒12人が入賞 道の防火・防災作品コンクール

 道は、道「防火・防災」作品コンクールの受賞者を決定した。小学校高学年および中学生の入賞者十二人を決定。表彰伝達式は、秋の全道火災予防週間の十月十五~三十一日に各管内で実施する。  このコ...

(2017-10-19)  全て読む

道教委が医学部進学希望生徒対象に 講座で遠隔システム活用 11月29日、5校程度へ配信

 道教委は本年度新たに、遠隔システムを活用し、医学部医学科進学希望生徒を対象とした講座を開講する。「地域医療を支える人づくりプロジェクト事業」の一環として、十一月二十九日に岩見沢東高校で行う...

(2017-10-19)  全て読む

29年度第3回道いじめ問題審議会 改定素案作成へ意見交換 年度内策定に向け準備推進

第三回道いじめ問題審議会  二十九年度第三回道いじめ問題審議会が十六日、札幌市内のかでる2・7で開かれた。「道いじめ防止基本方針」改定素案の作成に向けて、委員が意見を交換。今後、十一月に道議会に素案を示し、議会議論や...

(2017-10-19)  全て読む

道都市教委連の文教施策要望に対する道教委の回答

 道都市教育委員会連絡協議会(長岡豊彦会長)、道都市教育長会(同)が、六月に道教委へ提出した三十年度文教施策要望に対する回答の概要はつぎのとおり。 ▼公立文教施設の整備促進について (1...

(2017-10-19)  全て読む