ネットトラブルの回避を　石狩局が保護者向け学習会

（道・道教委 2017-10-24付）

石狩管内の児童生徒の保護者ら約２０人が参加した

　石狩教育局は二十一日、江別市内の道立教育研究所で二十九年度「子どもたちをネットトラブルから守るための保護者向け学習会」を開いた。総務省「ｅ―ネットキャラバン」派遣講師が児童生徒のインターネットや携帯電話に関する家庭でのルールづくりについて講演したほか、いじめに関する不安や悩み、いじめ防止に向けた取組について意見を交換。地域や学校に求めることとして、優れた取組の共有化や、地域と学校の相互理解を図る場の創出

などの意見が挙がった。

　児童生徒のインターネット、携帯電話の利用状況の確認、フィルタリングの利用や家庭でのルールづくりの重要性に対する理解を深め、インターネットの安全で安心な利用を促進することがねらい。

　石狩管内の小・中学校、高校、特別支援学校の児童生徒の保護者、教職員、ＰＴＡ役員ら約二十人が参加した。

　はじめに、ＮＥＣソリューションイノベータ㈱の主席主幹であり、総務省「ｅ―ネットキャラバン」派遣講師である伊藤真之氏が「児童生徒のインターネットや携帯電話の利用状況と家庭でのルールづくりの重要性について」と題して講演。ツイッターやＳＮＳで犯罪被害に遭った生徒の九割がフィルタリングを設定していなかったとし、フィルタリング設定の重要性を訴えた。

　インターネットへの依存については、早期に家庭内で使用のルールを定める必要性を指摘。個人情報は、一度ネット上に拡散すると消去できないことから、子どもたちに不適切な行動や投稿をさせない、不審なアプリを使わせない、ウイルス対策ソフトを利用するなど、インターネットトラブルを防止するなどのポイントを挙げた。

　続いて、子どものいじめに関する日常の不安や悩み、いじめ防止に向けた地域・学校の取組について意見を交換する「おとなサミット」を実施。地域や学校に求めることとして「ほかの地域で優れた取組があれば、それを知る機会がほしい」「互いにふれ合う時間を多くつくり、相互理解を促す機会を増やすべき」「保護者がインターネット、ＳＮＳについて勉強し、我々自身がモラルを高める必要がある」などの意見が挙がった。

　今回の参加者の意見は、同日開催の二十九年度「どさんこ☆子ども全道サミット」での児童生徒の意見と併せて、「道いじめ防止基本方針」改訂版に反映させる予定。

(道・道教委 2017-10-24付)