オホーツク局 管内ミドルリーダー養成研修 女性教諭の意欲醸成ねらう 必要な資質・能力向上を
(道・道教委 2017-10-20付)

ミドルリーダー研川端主幹
川端主幹は自分の強みを自覚することの大切さを語った

 【網走発】オホーツク教育局は十二日、サンライフ北見で管内ミドルリーダー養成研修を開いた。管内の教諭約六十人が参加。講話や協議を通じて、ミドルリーダーとして必要な資質・能力の向上を図った。

 この研修は、ミドルリーダーの必要性や役割についての共通理解を図り、組織マネジメントの在り方などの研修を通じて、ワークライフバランスに配慮しながら、学校運営に主体的にかかわり、同僚教員と協働して教育活動を改善・充実できる資質や能力の向上に資することが目的。特に「女性活躍推進法に基づく特定事業主行動計画」に基づき、女性教諭のキャリアアップへの意欲の醸成やスキルアップを図った。

◆女性教諭対象に川端主幹が講話

 当日は午前・午後の部に分けて実施。このうち、女性教諭を対象に行った午前の研修には約三十人が参加。道教委学校教育局義務教育課義務教育グループの川端香代子主幹の講話「ミドルリーダーに期待すること」のほか、協議を行った。

 川端主幹は自校の文化を振り返るように促し、失敗の可能性が少しでもあれば、新しいことを避けるような〝停滞型・指摘型・批判型〟の学校文化や、学校評価が機能していない例などを列挙。ミドルリーダーとして、学校に提案型の文化を取り入れたり、学校評価を的確に検証し、学校改善に生かしていくことの大切さを説いた。

 また、ミドルリーダーとして「自分の強みを自覚することが大切」とした上で、教育活動においてはPDCAサイクルを常に回し続け、小さな成功体験や試行錯誤を繰り返すことで、少しずつ自信を付けながら、取組を改善することが必要と呼びかけた。

 このほか、新学習指導要領に関しても説明。ミドルリーダーとして、全面実施に向け、教科横断的な視点を意識して各教科の指導に当たるよう要請した。

 このあと、「ミドルリーダーとして、教職員一人ひとり(特に女性教員)が、学校経営に参画していく意識を高めていくためには、どのようなことが必要か」をテーマにグループ協議を行った。

◆旭川美術館の菅沼館長講演

 午後の部では、旭川美術館の菅沼肇館長が「これからの学校教育に期待すること~ミドルリーダーの視点から考える」と題して講話を行った。

 菅沼館長は、若手教員からミドルリーダーになった際の役割の変化について「先輩教諭の助言を受けながら、一つ一つのテーマを全力でクリアしていく〝フィールドアスレチック〟から、自分の心技体を総動員して、垂直に切り立った崖を選択し挑戦する〝ロッククライミング〟へと変わるイメージではないか」と独特の比喩で表現し、参加者を激励した。

 その上で、教職員それぞれがそろって子どもたちの学びのために「当たり前のことを当たり前にすることが、次々と質の高い〝当たり前〟を生み出し、そのサイクルが子どもの学ぶ力を強固にしていく」と学校教育への期待を述べ、参加者にエールを送った。

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ミドルリーダー研菅沼館長
菅沼館長は“当たり前”を生み出す大切さを語った

(道・道教委 2017-10-20付)

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