帯広市教育研究所 特別支援教育研修 更別農高・浅見養護教諭講演 全教員が当事者意識を(市町村 2017-10-25付)
約60人が参加し、特別支援教育における校内体制の在り方について理解を深めた
【帯広発】帯広市教育研究所は十二日、帯広市保健福祉センターで特別支援教育研修講座を開いた。更別農業高校の浅見喜代美養護教諭が「みんなで半歩~校内体制と支援員の活用について」をテーマに講演。約六十人の受講者は、特別な支援を必要とする児童生徒への早期対応や、特別支援教育支援員との連携の在り方について理解を深めた。
研修講座は、発達障がいに関する教職員の理解を深め、早期対応できる専門的知識や技能を向上させることが目的。市内の小・中学校から特別支援学級の教諭や生活介助員、特別支援教育補助員など約六十人が受講した。
冒頭、市教育研究所特別支援教育推進委員会の西田健一委員長(帯広市立稲田小学校教頭)があいさつ。現在の特別支援教育の状況にふれ「特別支援学級に在籍する児童生徒および通常学級において支援を必要とする児童生徒は増加傾向にあり、一層の校内体制の充実やきめ細かな指導、支援が求められている」と強調。研修講座を通して、自己のスキルアップや自校への還元を求めるとともに、参加者同士、学校間の連携が一層深まることに期待を寄せた。
続いて、更別農業高で特別支援教育コーディネーターを務める浅見養護教諭が「みんなで半歩~校内体制と支援員の活用について」と題して、二十三年度から支援員を配置している自校の特別支援教育活動をもとに、校内体制の在り方などについて解説した。
浅見養護教諭は、自校の概要や校内で進める特別支援教育における取組内容を紹介した上で、高校における特別支援教育や校内体制の在り方を説明。「一人の一歩よりみんなで半歩の方が効果が大きい」とし「職員が入れ替わっても接続可能な支援体制をつくるためにできるだけ多くの人がかかわることが大切」と説いた。
また、様々な事例をもとに、特別支援教育支援員との連携の在り方について解説し「一人でも多くの支援者と、支援者を応援する応援団が必要。そのためには関係機関や他校種間での研修・連携は必須」と強調。「何よりすべての教員が当事者意識をもつことが大切」とまとめた。
参加者からは「校内体制を整える大切さをあらためて知ることができた。これからコーディネーターとして自分ができることを積極的に行っていきたい」「子どもを取り巻く大人たちが情報を共有することで一歩ずつ前に進める具体的な手立てを学ぶことができた。現場に戻り、自分ができる取組を進めていきたい」などの感想が寄せられた。
(市町村 2017-10-25付)
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