道道徳教育研究大会函館大会 多様な考え方学ぶ授業を(関係団体 2017-11-02付)
道内から400人が参加し、道徳科の実施に向けて研鑚を積んだ
【函館発】道道徳教育研究会(松井毅会長)は十月二十日、函館市立駒場小学校と函館市立深堀中学校を会場に、第五十二回道道徳教育研究大会函館大会を開いた。道内の小・中学校の教員や教育関係者など約四百人が参加。研究主題「しなやかな心をもつ児童・生徒の育成」のもと、公開授業や研究協議、講演を通じて、研鑚を積んだ。
研究大会では、研究主題のもと、副主題を「つながりの中から、よりよい生き方についての考えを深め、主体的に適切に行動できる子どもの育成」と設定。人との“かかわり”から、自分、他者、社会・文化との“つながり”を意識し、実感し、協働や参加を通して関係性を構築していく力を育むことが必要なことから、相手の考えを理解しようとするだけではなく多様な考え方・感じ方を学び合えるような授業の構築を目指した。
当日は、駒場小と深堀中で各六授業、合わせて十二の授業を公開したほか、分科会では「道徳の指導と評価」「道徳の時間とほかの教育活動との関連」など、五つのテーマで意見協議した。
開会式では、松井会長があいさつ。来年度から小学校で開始される「特別の教科 道徳」について「研修などを通じて、これまでの授業を見直し、何が変わるのか、変わらないのかを、しっかりと確認しなければならない」と考えを示した。その上で「価値観が多様化している現代社会において、自己の生き方を考えることのできる児童生徒を育成するために、道徳教育の果たす役割は非常に大きい」と強調し、大会の充実を求めた。
続いて、吉田敬三大会運営委員長が登壇。「子どもたち一人ひとりが未来を生きる行動に結び付けられるような指導につなげてほしい」と述べ、充実した研修会となるよう期待した。
渡島教育局の河原範毅局長、函館市教委の辻俊行教育長が祝辞。河原局長は「時代の変化が目まぐるしい中、子どもたちがよりよい生き方を選択できるような授業の実施に向けて、大会の重要性は非常に高い」、辻教育長は「道徳科の実施に向けては、ことしは重要な一年」と述べ、多方面からの意見協議を通した研修・研究の充実に期待を寄せた。
開会式のあと、課題別分科会のほか、上越教育大学の林泰成副学長が「考え、議論する特別の教科 道徳の授業づくり」を演題に講演した。林副学長は、来年度からの道徳科の実施について「いじめの未然防止などに結び付けることを考えると、〝葛藤資料〟の使用が増加する傾向になる」と説明。その上で、子ども同士が知識を活用しながら議論したり、コミュニケーション能力を向上させたりする授業の必要性を強調した。
さらに、質の高い指導方法の実施に関しては「読み物教材の登場人物への自我関与が中心の学習」「問題解決的な学習」「道徳的行為に関する体験的な学習」をポイントとして挙げ、板書や指導方法を助言した。
(関係団体 2017-11-02付)
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