生活困窮世帯等の子どもの学習支援事業28年度実施状況―道まとめ 中3の高校進学率100% 事業利用実人数は242人(道・道教委 2017-11-22付)
道は「生活困窮世帯等の子どもの学習支援事業」の二十八年度実施状況を取りまとめた。学習支援や居場所の提供、進路相談や高校中退防止などに関する支援を受けた延べ人数は三百五十一人、実人数は二百四十二人だった。事業を利用した中学三年生は四十八人で、進学率は全国の九七・八%を上回る一〇〇%を達成。高校生の中退者は利用した六十九人中一人のみで、中退率は全国の三・七%よりも少ない一・四%にとどまった。
この事業は、生活保護世帯や生活困窮世帯の子どもたちが健やかに育成される環境を整備するため、学習支援や子どもへの居場所の提供などの取組を推進するもの。道(各振興局)が実施主体となり、NPO法人などの民間団体に事業の一部または全部を委託して実施している。
具体的な取組は、高校受験のための進学支援、学校の勉強の復習、宿題の習慣付けなどの学習支援のほか、居場所の提供、個別の進路相談、高校中退防止のための支援、親などに対する養育支援など。
実施方法は、週に一回程度、支援対象者の自宅を訪問する「訪問型支援」、支援場所に集合して支援する「拠点型支援」、月一回程度、郵送またはメールを活用して支援する「通信型支援」、長期休業期間などにスクーリング形式などによって支援する「集中型支援」の四類型。支援対象者の状況や地域の実情に応じ、それらを組み合わせて支援している。
二十八年度における利用延べ人数は三百五十一人で、うち、拠点型支援が百三十六人、集中型支援が百二人、訪問型支援が六十二人、通信型支援が五十一人。実人数は二百四十二人となっている。
二十八年度、全国で事業を利用した中学三年生の進学率は九七・八%。一方、道内では、利用者四十八人全員が高校などに進学し、進学率は一〇〇%となった。
また、事業を利用した高校生の中退率は全国で三・七%。道内では、利用者六十九人のうち中退者は一人のみで、中退率は一・四%となっている。
道では、生活困窮世帯への周知が難しいこと、ボランティアスタッフの確保が難しい地域があることを課題として挙げており、道教委や自立相談支援機関との連携に努めている。
二十八年度における各振興局別の利用延べ人数はつぎのとおり(①訪問型②拠点型③通信型④集中型)。
▽空知=二七―①四②一五③二④六
▽石狩=一六―①〇②八③〇④八
▽後志=一八―①四②一二③二④〇
▽胆振=二八―①三②一一③〇④一四
▽日高=一三―①四②四③二④三
▽渡島=一八―①七②〇③一一④〇
▽桧山=一七―①〇②二③一五④〇
▽上川=一一―①七②〇③〇④四
▽留萌=一九―①一②九③〇④九
▽宗谷=一―①〇②〇③一④〇
▽オホーツク=五一―①二二②一七③三④九
▽十勝=三七―①三②一二③六④一六
▽釧路=四七―①七②一六③九④一五
▽根室=四八―①〇②三〇③〇④一八
(道・道教委 2017-11-22付)
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