道徳教育に関する調査結果―道教委　指導力研修会が大幅増　課題は授業改善の時間確保など

（関係団体 2017-11-29付）

道徳教育に関する調査（クリックすると拡大表示されます）

　道中学校長会（古谷雅幸会長）は、道徳教育に関する調査結果を取りまとめた。道内の中学校五百八十六校を対象に、①準備をどのように進めているか②道徳教育推進に向けた現状と課題―について調査。①では「教師の指導力向上のための研修会の設定」が前回調査から二一ポイント増の六八％と大きく増加し、「特別の教科　道徳」に向けた「考え、議論する道徳」の実践や準備は四七％と半数近くを占める結果となった。課題では、授業改善のための時間確保、教材準備、年間計画の見直し、教職員の意識改革の必要性などが挙げられた。

　調査は、ことし五月末から七月下旬にかけて実施。二十七年度に調査内容を見直し、隔年で実施することを決定したため、二年ぶりの調査となった。

　道徳教育に関する調査では、①準備をどのように進めているか（複数回答可）②道徳教育推進に向けた現状と課題―の二項目で調査・集計した。

　①では「教師の指導力向上のための研修会の設定」が前回調査と比べ二一ポイント増の六八％と大きく増加。また「道徳教育推進教師の活用」も五ポイント増の三一％と増加した。

　一方、三十一年度に全面実施となる「特別の教科　道徳」に向けて、「考え、議論する道徳」の実践や準備も四七％と半数近くを占める結果となった。

　このほか、ローテーションによる授業実践、授業公開、校内研修に位置付けた研修の推進など、教師の指導力向上に向けた取組が行われている実態が明らかになった。

　②では、教職員の指導力の向上に向けて全校体制で授業交流に積極的に取り組んでいる学校が多くあり、教職員が互いに切磋琢磨している事例が挙げられた。

　課題としては、「考え、議論する」道徳に向けた授業改善のための時間確保、教材準備、年間計画の見直しが挙がった。このほか、カリキュラム・マネジメント、評価等の研修不足や、教職員の意識改革の必要性が指摘された。

(関係団体 2017-11-29付)