道公民館協会と実行委 地域活動と教育の連携模索 道地方創生コンファレンス開く(関係団体 2017-11-30付)
参加者は様々な事例を学び、研究討議で活発に発言していた
道公民館協会(川上満会長)と道地方創生コンファレンス実行委員会は二十四日、札幌市内のかでる2・7で「学びを通じた地方創生コンファレンス」を開いた。全道の市町村教委の職員や高大生など約百人が参加した。まちづくりの事例発表や研究討議を通じ、地域活動と教育の連携について考えを深めた。
コンファレンスは、文部科学省の学びによる地域活性化プログラム普及・啓発事業の一環として開いたもの。道内の公民館職員が地方創生の取組の重要性について再認識し、モデル地域の実践から得られた成果や課題をもとに、それぞれの地域において地域課題解決やまちづくりに貢献する能力を高めることが目的。
はじめに、川上会長があいさつ。高校生や大学生が参加することを受けて「学校だけの学びだけではなく、地域での学びを体験してほしい」と求めた。また「地域力を高めるための公民館の役割が重要になってくる」と話した上で「きょう研究協議したことを地域にもち帰り、人づくり、まちづくりに生かされることを期待する」と述べた。
続いて、文科省初等中等教育局財務課の中川覚敬専門官が「地域住民の連携の重要性~隠岐島前高校の取組等から」と題して講義。四年間の教職経験ののちに文科省に入省した中川専門官は、日本海の離島の海士町に出向した経歴をもつ。
はじめに中川専門官は、地域の課題について参加者同士で交流させた。その上で「課題だと思ったところが地域の強みになることがある」と話し、海士町の事例を紹介した。
海士町ではコンビニ、スーパーマーケット、映画館がない事実を「最高の子育て環境があるまち」というように発想の転換を図った。これを受けて、島根県立隠岐島前高校では島外からの入学生を募る「島留学」などの取組を進めている。
実際に、海士町は取組を始めてから移住者が五百人を超え、出生数は年間八人から十八人になり、隠岐島前高の生徒数も増えている。中川専門官は「自分たちだけではなく、様々な人と交流することで、自分たちの弱みを強みに変えることができる」と述べた。
さらに「田舎では高校生や学生がまちのメーンプレイヤーとして活躍している。発想力が素晴らしいので、参加者の皆さんも頑張ってほしい」と期待した。
講義を聴講した生徒の一人は「北海道のまちにも同じような課題があるので、とても参考になった」などと感想を述べた。
このあと、八月に網走で行われた全道コンファレンスについて網走市教委社会教育部社会教育課の吉村学課長が報告したほか、道内外の事例研究や参加者による研究討議、成果発表などが行われた。
(関係団体 2017-11-30付)
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