札幌市教委30年度学校給食フードリサイクル 堆肥活用校212校に拡充 実践事例収集などで取組充実
(市町村 2018-02-08付)

 札幌市教委は、三十年度さっぽろ学校給食フードリサイクル事業のリサイクル堆肥活用校を決定した。本年度比十六校増となる二百十二校を指定。市教委では、さらなる取組の充実に向けて、実践事例の収集や事業の啓発などに努めていく。

 この事業は、調理くず・残食などの生ごみを堆肥化し、その堆肥を利用した作物を学校給食に提供するもの。食や環境を考え、食べ物を大切にする心を育むことを目指している。

 堆肥活用校は、食育・環境教育の充実を図ることを目的として、リサイクル堆肥を活用し、教科および総合的な学習の時間・給食時間の指導と同事業などを関連させ、様々な取組を行う。

 堆肥活用校の取組内容をみると、国語や社会などの教科と関連させ、フードリサイクルの仕組みを理解させる活動や、教材園においてリサイクル堆肥を活用した作物の栽培などを実施。これまでに「食べ物に興味・関心をもつ子どもが増えた」「食べ物や生産者などへの感謝の気持ちをもつ子どもが増えた」といった成果が報告されている。

 三十年度の堆肥活用校は、小学校百七十二校、中学校三十九校、特別支援学校一校となっている。

 事業を開始した十八年以降、堆肥活用校は増え続けており、三十年度は本年度比十六校の増加となる予定。

 増加の要因として、市教委では二十七年に製作したフードリサイクルの仕組みなどを解説するDVD教材の周知や事業の広報活動のほか、各校の栄養教諭が中心となって、同事業での提供作物を教材として活用していることなどを挙げている。

 保健給食課の榊原隆子栄養指導担当課長は、各校がリサイクル堆肥を栽培活動などに使用していることに感謝を述べ「今後も教材として活用していってもらいたい」と話していた。

(市町村 2018-02-08付)

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