【解説】教員採用選考の実施方法

（解説 2018-02-27付）

　文部科学省は、各都道府県・指定都市教委などが実施した三十年度公立学校教員採用選考試験の実施方法を取りまとめた。

　教員採用の改善に資するため、四十七都道府県・二十指定都市・大阪府豊能地区教委が二十九年度に実施した三十年度採用選考を対象に、面接・実技などの試験内容、透明性の確保や不正防止などの実施方法について調査した。

　調査結果をみると、実技試験は、小学校の受験者に対し五十七県市、中学校の受験者に対し六十八県市すべて、高校の受験者に対し五十六県市、また、面接試験は、六十八県市すべてで実施。模擬授業は五十三県市、学校生活での場面指導は四十県市、指導案作成は十六県市で採用した。

　学習指導要領改訂を踏まえた取組としては、小学校教員の採用選考において、外国語・外国語活動に関する筆記試験を全県市で実施。実技試験を二十八県市（前年度二十四県市）で行った。

　英語の資格による一部試験免除・加点制度・特別の選考は五十八県市（同五十三県市）で実施。

　小学校における教科等指導（算数、理科、音楽、外国語活動など）の充実に向けた特別の選考は十二県市（同十県市）で行った。

　教職経験者や民間企業等での勤務経験など特定の資格・経歴などをもつ人を対象とした一部試験免除は五十一県市（同五十県市）、特別の選考は六十四県市（同六十四県市）で実施。

　障がいのある人を対象とした特別の選考は六十六県市（同六十七県市）で行っており、筆記試験・実技試験などの実施時に配慮や試験時間延長、試験会場の工夫などの配慮はすべての県市で取り組んだ。

　受験年齢を緩和し、制限なしとした県市は、前年度の二十八県市から三十二県市へと拡大した。

(解説 2018-02-27付)