【解説】管理職に求められる資質・能力

（解説 2018-03-01付）

　道教委は、「管理職に求められる資質・能力」に関するアンケート結果をまとめた。北海道における教員育成指標を踏まえ、管理職を計画的に育成するための「管理職の育成指標」の作成に向けて実施したもの。二月二十七日に開かれた二十九年度第三回道教員育成協議会で示した。

　調査は、札幌市を含む道内百七十九市町村教委、各種校長会、ＰＴＡ団体の事務局を通じて実施し、回答を集計。

　求められる資質・能力として十五項目を設定。「園長・校長」「副園長・副校長・教頭」の両区分において、各項目の必要性を五段階評価で調査し、平均値をまとめた。

　園長・校長に求められる資質・能力に関する調査結果をみると「危機管理能力」が四・七三と最も高く「管理職としての自覚・使命感」「倫理規範とリーダーシップ」「人間関係調整力」「教職員を指導する力」「教職員をまとめる力」「教育に関する信念や理念」「園・学校の状況に応じた対応力」の順に高かった。いずれも平均値は四・五以上。また「経営ビジョンを構想する力」については「校長会等を中心として、北海道として重視したい資質・能力の一つであると考えられる」とした。

　副園長・副校長・教頭に関しては「人間関係調整力」が四・七四と最も高く、「危機管理能力」「教職員をまとめる力」「保護者からの相談等に対応する力」「園長・校長に必要な情報を伝える力」「主幹教諭・主任などと連携する力」と続き、いずれも平均値四・五以上だった。

　道教委は、調査結果をもとに「管理職の育成指標」におけるキーとなる資質・能力を検討しており、道外都府県教委の指標の事例、学校現場からの意見なども参考にして、指標の作成に取り組んでいる。新年度の策定を予定している。

(解説 2018-03-01付)