【解説】寄宿舎研修の実施状況

（解説 2018-03-08付）

　道教委は、「道立特別支援学校寄宿舎における研修などにかかわる調査」結果をまとめた。寄宿舎における研修の状況と寄宿舎指導員の研修ニーズを明らかにするため、昨年六月実施。四十人の管理職、六百十四人の寄宿舎指導員から回答を得た。

　調査結果をみると、寄宿舎における研修を年に七回以上実施している学校は五八％。一方、年間一～六回にとどまっている学校が四二％あった。理由として寄宿舎指導員が一堂に会することが難しいこと、職員の年齢の幅が大きく、研修テーマの設定が困難なことなどが挙げられた。

　舎内研修の内訳に関しては「障がい特性の理解」が最も多く、「安全管理・危機管理」「児童生徒理解」「生徒指導」などと続いた。

　自己研修の満足度では、「十分行えている」と感じている寄宿舎指導員は平均一六％にとどまり、「普通」が五八％、「不十分」が二六％だった。また、「不十分」と感じている指導員は、経験年数が短いほど多かった。

　自己研修の実施場面に関しては「長期休業中」が八九％、「舎生の登校中」が四六％、「ＯＪＴ」が二一％、「連絡会等」が一四％。経験年数とともに、舎生の登校時間や引き継ぎの連絡会などの短い時間を活用していることが明らかになった。

　身に付けたい専門性をみると「障がい特性の理解」が最も高く、「生徒指導」「児童生徒理解」「保護者との連携」などが比較的低い値となっている。

　道教委では、障がい特性の理解など個人で学べる内容、安全管理、危機管理など組織として行うことが有効な内容があることを踏まえ、各学校の寄宿舎の現状や指導員の経験年数など、バランスよく配置した年間研修計画を作成し、指導員のニーズを反映することが求められるとしている。

(解説 2018-03-08付)