【解説】幼稚園・こども園の現状調査

（解説 2018-03-22付）

　道国公立幼稚園・こども園長会（加藤貴子会長）は、本年度の本道における国公立幼稚園・こども園の現状調査の結果をまとめた。

　本年度は、幼稚園教育要領等の改訂、道教委や関係機関との連携強化などを踏まえ、より効果的に活用できるよう調査項目を検討。示された課題について、関係機関への要望や連携強化によって解決・改善に努め、本道の幼児教育の一層の充実に資することを目指した。

　園数と園児数（三歳以上）をみると、園数は前年度比四園減の五十七園。園児数は二百八十四人減の二千九百一人となった。

　施設の状況では、単独が四園減の四十一園、幼保施設が一園増の九園、認定こども園が一園減の七園。

　特別支援教育に関しては、園児数減少にもかかわらず、支援を望んで入園する園児が〇・五ポイント増の八・二％。障がい種別では、発達障がいが一・七ポイント減の五九・一％と依然として大半を占めた。

　園における個別の支援計画の作成率は、四ポイント増の八四％。小学校との引き継ぎや幼小連携の実施率は三ポイント増え一〇〇％を達成した。引き継ぎシートの作成は、五ポイント増の七五％と徐々に増加。

　これらを踏まえ、きめ細かい教育の実現に向けた行政との連携強化のほか「幼児期の育ちを小学校に引き継ぐため、支援計画・小学校との引き継ぎ、シートの活用など、継続的な支援につながるよう、さらに努力する必要がある」と指摘した。

　園内研修に関しては、「幼児一人ひとりの理解」が九一％、「指導法・指導技術向上」が七七％、「教育課題」が四二％などと、新教育要領改訂に向けて多様な研修が行われている。

　研修の問題点では「研修時間の確保」が九割を超え、研究構築・指導法・技術向上に関しての割合が高くなった。

(解説 2018-03-22付)