【解説】新高校学習指導要領が告示

（解説 2018-04-02付）

　文部科学省は三月三十日、高校の新学習指導要領を告示した。同日付で、各都道府県教委教育長、各指定都市教委教育長などあてに文部科学次官名通知を発出し、改正内容の周知や必要な指導などを求めた。

　主な改善事項をみると、学習の基盤として各教科等における言語活動を充実。理数教育については、新たな探究的科目として「理数探究基礎」「理数探究」を設けた。

　わが国の言語文化に対する理解を深める学習や、伝統的な生活文化の継承・創造に関する内容を充実。

　各学校において、校長のリーダーシップのもと、道徳教育推進教師を中心に、すべての教師が協力して道徳教育を展開することを新たに規定した。

　外国語教育については、複数の領域を結び付けた統合的な言語活動を通して「聞くこと」「読むこと」「話すこと」「書くこと」の力を総合的に育成する科目「英語コミュニケーション」、発信力の強化に特化した科目「論理・表現」を新設。

　情報科の科目を再編し、すべての生徒が履修する「情報Ⅰ」を新設し、プログラミングやネットワーク、データベースの基礎などを必修とした。

　職業教育については、産業界で求められる人材を育成するために「船舶工学」「観光ビジネス」などの科目を新設した。

　部活動については、教育課程外の学校教育活動として教育課程との関連を留意し、社会教育関係団体などとの連携による持続可能な運営体制について定めた。

　障がいのある生徒に対する通級による指導における個別の指導計画等の全員作成などを定めた。

　新学習指導要領は三十四年度から年次進行で実施。三十一年度からの移行期間における特例については、別途通知する予定。

(解説 2018-04-02付)