【解説】29年中の自殺状況
(解説 2018-04-09付)

 厚生労働省と警察庁は、二十九年中における自殺の状況をまとめた。二十九年の自殺者数は二十八年比で五百七十六人減の二万一千三百二十一万人。二十二年以降、八年連続の減少となった。

 男女別にみると、男性の自殺者は一万四千八百二十六人。八年連続の減少で七年以来、二十二年ぶりに一万五千人を下回った。また、女性の自殺者は六千四百九十五人。六年連続で減少しており、昭和五十三年から開始した自殺統計で過去最少となっている。

 月別自殺者数の推移については、五月が二千二十四人と最も多く、十二月の一千三百九十五人が最も少なかった。

 年齢階級別自殺者数では、二十八年と比較し、二十歳以上の各年齢で減少したものの、十九歳以下は二十八年比四十七人増の五百六十七人だった。

 職業別自殺者数では主婦や失業者などの「無職者」が一万二千二百八十人で全体の五七・六%。「学生・生徒等」は八百十七人で全体の三・八%だった。

 また、職業別の原因・動機別自殺者数調査を実施。遺書など自殺を裏付ける資料によって明らかに推定できる原因・動機を自殺者一人につき三つまで計上を可能とするもので、全体で二万一千六百八十一件だった。健康問題が一万七百七十八件と最も多く、経済・生活問題が三千四百六十四人、家庭問題が三千百七十九人と続いた。

 「学生・生徒等」の原因・動機別自殺者数は七百五十九件。内訳をみると、学校問題が三百三件と最も多く、病気の悩みなどの健康問題が百五十四件、家庭問題が百十三件、男女問題が六十七件となった。

 また、東日本大震災に関連する自殺者数は二十八年度比四人増の二十六人。職業別では「学生・生徒等」の自殺者が一人だった。

(解説 2018-04-09付)

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