【解説】通級による指導実施状況

（解説 2018-04-12付）

　文部科学省は、二十九年度通級による指導実施状況調査結果をまとめた。

　公立小・中学校、義務教育学校、中等教育学校の前期課程を対象に調査した。

　通級による指導を受けている児童生徒数は、二十八年度と比べ一〇・八％増の十万八千九百四十六人。各障がい種で増加しており、自閉症で三千六百九十一人、情緒障がいで二千七百六十八人、学習障がい（ＬＤ）で二千二人、注意欠陥多動性障がい（ＡＤＨＤ）で一千二百四十九人増加した。

　指導時間別では、全体で週一単位時間が五三・三％と最も多く、週二単位時間が三三・二％など。

　自閉症、情緒障がい、学習障がい、注意欠陥性多動性障がいの児童生徒は自校通級が多く、言語障がい、弱視、難聴の児童生徒は他校通級が多かった。

　設置学校数は一五・五％増の五千二百八十三校。小・中学校の一七・七％で通級による指導が行われている。

　担当教員数は一四・〇％増の八千三百六十一人。担当教員一人当たりの担当児童生徒数は平均十三人程度で、ここ数年横ばいの状況となっている。

　複数障がい種を担当している教員の割合は、一・九ポイント増の七一・四％とやや増加している。

　なお、本道で通級による指導を受けている児童数は四千五百八十三人。障がい種別にみると、小学校では言語障がいが二千八百八十四人と最多で、学習障がいが六百八十四人、自閉症が三百四人、注意欠陥多動性障がいが二百五十一人、難聴が四十八人などとなっている。

　中学校は三百五十一人で、学習障がいが百四十五人、言語障がいが百人、情緒障がいが七十一人、難聴が二十二人などとなっている。全国と比べ、言語障がいが多く、自閉症が少ない傾向にある。

(解説 2018-04-12付)