【解説】幼稚園指導要録の改善
(解説 2018-04-06付)

 文部科学省は、幼稚園・特別支援学校幼稚部における指導要録の改善に向け、記載事項や様式の参考例を取りまとめ、各都道府県教委教育長などに通知した。

 教育要領の改訂に伴い、各幼稚園などで幼児理解に基づいた評価が適切に行われること、また、地域に根ざした主体的・積極的な教育を展開する観点から、各設置者などが指導要録の様式を創意工夫して決定し、各幼稚園などで指導要録を作成できるようまとめたもの。

 初等中等教育局長名の通知をみると、幼稚園などにおける評価の基本的な考え方として、指導過程を振り返りながら幼児の理解を進め、一人ひとりのよさや可能性などを把握し、指導の改善に生かすこと。また、評価の妥当性、信頼性が高められるよう創意工夫し、組織的・計画的な取組を推進するとともに、次年度または小学校などにその内容が適切に引き継がれるようにすることを挙げた。

 指導要録の「指導上参考となる事項」欄については、最終年度の記入に当たり、特に小学校などにおける児童の指導に生かされるよう、教育要領第一章総則に示された「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を活用して幼児に育まれている資質・能力をとらえ、指導の過程と育ちつつある姿を分かりやすく記入することを追記。このことを踏まえ、様式の参考例を見直した。

 通知を踏まえた指導要録の作成は、三十年度から実施。その際、すでに在園・在学している幼児の指導要録については、その記載事項を転記する必要はなく、通知を踏まえた指導要録と併せて保存する。

 このほか、配偶者からの暴力の被害者と同居する幼児の情報が加害者に伝わる懸念があることから、関係機関などと連携しながら適切に情報を取り扱うことを求めている。

(解説 2018-04-06付)

その他の記事( 解説)

【解説】29年度英語力調査―文科省

 文部科学省は、二十九年度英語力調査の結果を公表した。  無作為に抽出した全国の中学三年生約六万人(国公立約六百校)、高校三年生約六万人(国公立約三百校)を対象に調査した。  CEFR(...

(2018-04-13)  全て読む

【解説】通級による指導実施状況

 文部科学省は、二十九年度通級による指導実施状況調査結果をまとめた。  公立小・中学校、義務教育学校、中等教育学校の前期課程を対象に調査した。  通級による指導を受けている児童生徒数は、...

(2018-04-12)  全て読む

【解説】道外の英語力向上事例

 文部科学省がまとめた二十九年度英語教育実施状況調査によると、英検準二級以上取得または相当の英語力を有すると思われる高校生の割合が、二十八年度より大きく上昇した都道府県は愛媛県(一〇・二ポイ...

(2018-04-11)  全て読む

【解説】オリパラの教員向け教材

 日本オリンピック委員会などでは、学校の教員向けに東京2020教育プログラムの授業や活動をサポートするための教材を制作している。  同委員会では、『オリンピック価値教育の基礎』と『アクティ...

(2018-04-10)  全て読む

【解説】29年中の自殺状況

 厚生労働省と警察庁は、二十九年中における自殺の状況をまとめた。二十九年の自殺者数は二十八年比で五百七十六人減の二万一千三百二十一万人。二十二年以降、八年連続の減少となった。  男女別にみ...

(2018-04-09)  全て読む

【解説】学校における受動喫煙防止対策実施状況

 文部科学省は、二十九年度学校における受動喫煙防止対策実施状況調査結果を公表まとめた。  二十九年五月一日現在で、都道府県・指定都市・市区町村教委などの対応方針や、幼稚園、小学校、中学校、...

(2018-04-05)  全て読む

【解説】就職問題懇談会申し合わせ

 国公私立大学などで構成する就職問題懇談会は、二〇一九年度大学・短大・高等専門学校卒業・修了予定者の就職について申し合わせた。  申し合わせの内容をみると、大学などは、就職・採用活動の日程...

(2018-04-04)  全て読む

【解説】家庭・教育・福祉の連携会議

 文部科学省と厚生労働省による家庭と教育と福祉の連携トライアングルプロジェクトチームは、プロジェクト報告をまとめた。  障がいのある子どもへの支援に当たっては、行政分野を超えた切れ目のない...

(2018-04-03)  全て読む

【解説】新高校学習指導要領が告示

 文部科学省は三月三十日、高校の新学習指導要領を告示した。同日付で、各都道府県教委教育長、各指定都市教委教育長などあてに文部科学次官名通知を発出し、改正内容の周知や必要な指導などを求めた。 ...

(2018-04-02)  全て読む

【解説】2月末の少年非行等概況―道警

 道警本部は、二月末現在の少年非行等の概況を取りまとめた。  非行少年は百五十三人(うち女子四十人)で、前年同期比三十八人、一九・九%減少した。内訳は、刑法犯少年が三十四人、一九・八%減の...

(2018-03-30)  全て読む