【解説】医療的ケアに関する調査

（解説 2018-04-23付）

　文部科学省は、二十九年度医療的ケアに関する調査結果をまとめた。

　公立の特別支援学校、小・中学校、義務教育学校、中等教育学校の前期課程を対象に実施した。

　公立特別支援学校では、日常的に医療的ケアが必要な幼児児童生徒数は、前年度比百二人増の八千二百十八人。十八年度の五千九百一人から増加傾向にある。

　また、必要な医療的ケアの件数は延べ二万六千八百八十三件で、一人で複数の医療的ケアを必要とする幼児児童生徒が多い。

　行為別にみると、たんの吸引など呼吸器関係が六八・〇％、経管栄養など栄養関係が二三・一％、導尿が二・五％など。このうち、鼻腔に留置されている管からの栄養注入など、認定特定行為業務従業者において実施できる行為は四八・二％だった。

　医療的ケアに対応するために配置されている看護師数は一千八百七人で、十八年度の七百七人から増加傾向にある。

　公立小・中学校などでは、日常的に医療的ケアが必要な児童生徒数は八百五十八人。調査を開始した二十四年度の八百三十八人とほぼ同水準となっている。必要とされる医療的ケアの件数は、延べ一千二百四十八件だった。

　行為別にみると、たんの吸引など呼吸器関係が四八・三％、導尿が二三・九％、経管栄養など栄養関係が一七・九％など。

　なお、本道の公立特別支援学校において、日常的に医療的ケアが必要な児童生徒数は二百七十六人。配置されている看護師数は四十八人、認定特定行為業務従事者の教員は九十五人だった。

　また、道内公立小学校で日常的に医療的ケアが必要な児童生徒数は三十人、中学校では一人。小・中学校で配置されている看護師数は二十一人だった。

(解説 2018-04-23付)