【解説】子どもに対する前兆事案―４月末

（解説 2018-05-25付）

　道警本部は、子どもに対する前兆事案の届出受理状況（四月末現在）をまとめた。一月からの累計で前年同期比五十一件減の二百四十六件を受理した。

　前兆事案とは、子ども（十三歳未満）を対象とする性犯罪などの凶悪犯罪の前兆とみられる声かけやつきまといのこと。

　四月は、道内で前年同期に比べ三十八件減の六十九件を受理。一月からの累計で、五十一件減の二百四十六件となった。

　態様別にみると、「声かけ」が九十二件で全体の三七％を占め、最も多かった。以下、「容姿の撮影」が四十件で一六％、「つきまとい」が三十三件で一四％、「身体露出」が二十八件で一一％、「のぞき、盗撮」は四件で二％などとなっている。

　発生時間帯は、「午後三時台」が七十六件、「午後四時台」が四十九件、「午後二時台」が四十四件で、下校時間帯の午後二～四時で六九％となった。

　また、発生場所は「道路（歩道）上」が百九十三件で七九％。発生時の子どもの状況は、「登校・下校時」が九十九件で四〇％、「習い事・友人宅・買い物などへの行き帰り」が九十六件で三九％、遊戯中が三十四件で一四％など。

　警察署別の受理件数は、札幌方面の二十八警察署が六百三十七件で最多。

　道警本部では、不審者に遭遇したときは、防犯ブザーや大声で近くの大人に知らせること、また、身の危険を感じたときは、近くの店や家に避難するよう、子どもに教えることを求めている。

　四月中に、事案発生から三十分以内に警察に通報があった案件は、全体の約一〇％にとどまった。早期通報によって、警察官を現場に急行させることができることから、道警では、不審者の情報を得たときは速やかに通報するよう求めている。

(解説 2018-05-25付)