【解説】２９年度ものづくり白書

（解説 2018-06-01付）

　経済産業省、厚生労働省、文部科学省は、二十九年度ものづくり基盤技術の振興施策『ものづくり白書』をまとめた。ものづくり人材を育成する教育・文化の基盤の充実に向けた取組を紹介。特色あるキャリア・職業教育や児童生徒の発達段階に応じたプログラミング教育などを報告している。

　『ものづくり白書』は、ものづくり基盤技術振興基本法に基づく基盤技術の振興に関して講じた施策を経産省、厚労省、文科省が連携し取りまとめたもの。今回で十八回目となる。

　二十九年度の白書は、「ものづくり基盤技術の現状と課題」「二十九年度においてものづくり基盤技術の振興に関して講じた施策」の二本立て。うち、第一部は、①わが国ものづくり産業が直面する課題と展望②ものづくり人材の確保と育成③ものづくりの基盤を支える教育・研究開発―の三章立てとなっている。

　このうち、文科省が所管する「ものづくりの基盤を支える教育・研究開発」では、ものづくり人材を育む教育・文化の基盤の充実に向けた取組を報告。

　小・中学校、高校においては、プログラミング教育に関する取組を実施。新学習指導要領において、小学校のプログラミングが必修化されることをはじめ、児童生徒の発達段階に応じたプログラミング教育の充実を図っている。

　また、文科省、総務省、経産省が連携して民間企業、団体などとともに「未来の学びコンソーシアム」を設立し、教材開発の促進や学校が外部人材を活用しやすくなる人的支援体制の構築などを推進している。

　このほか、起業体験やインターンシップなどを含むキャリア教育・職業教育の充実を図るため、各学校段階における特色ある取組を展開していることなどを報告している。

(解説 2018-06-01付)