札幌市ひきこもり地域支援センター 29年度事業実績 新規相談の3割が20代 相談件数 43件減の1087件(市町村 2018-06-05付)
道精神保健推進協会は、札幌市ひきこもり地域支援センターの二十九年度事業実績報告書をまとめた。相談件数は前年度に比べ四十三件減少して一千八十七件となり、そのうち二百五十二件が新規相談。ひきこもり当事者で最多の年代は二十代で、全体の三三・七%を占めた。同センターは、当事者などがより相談しやすくなるよう、各区に出向く出張相談会を二十九年度の六回から四十回程度に増やすこととしている。
同センターは、二十七年十月から相談業務を開始。ひきこもり状態にある本人や家族などからの電話・来所などによる相談に応じ、助言を行っている。相談内容に応じて、医療・教育・就労などの適切な関係機関と相談者をつなぎ、ひきこもり当事者の自立を促している。
報告書の内容をみると、二十九年度の相談件数は、前年度に比べ四十三件減の一千八十七件。このうち、新規相談件数は二百五十二件で、三十二件減少した。前年度から継続している相談は八百三十五件だった。
新規相談における、ひきこもり当事者の年齢は、十歳未満が一人、十歳以上十五歳未満が九人、十五歳以上二十歳未満が二十六人。また、二十代が八十五人、三十代が四十六人、四十代が四十八人、五十代が十四人、六十歳以上が六人、不明が十七人だった。
二十代と三十代の当事者数を合わせると、五二・〇%を占める。また、四十代以降の当事者が全体の二七・〇%を占めており、ひきこもりが若者だけの問題ではないことを示している。
男女別にみると、男性が百八十五人、女性が六十四人。最少年齢は六歳で、最高年齢は六十七歳だった。
新規相談者の内訳については、当事者の母が四八・八%を占める。次いで本人、兄弟姉妹など、父と続いた。
相談方法は「電話」「来所」「メール」の順で多かった。このほか、訪問型支援、出張相談などの利用もある。
相談目的については、当事者との「かかわり方について」が最多。次いで「話を聞いてほしい」「今後の生活の仕方について」「来所相談の希望」がほぼ同数で並んだ。「就労・就学について」も多かったほか「医療機関の紹介希望」など、内容は多岐にわたっている。
初回相談のうち、関係機関紹介や受診勧奨などで終了したのは百二十九件。来所相談への切り替えなど、継続が必要と判断されたのは百二十三件だった。
同センターは、二十九年度に六回実施した出張相談会を、本年度は四十回程度に拡充する。相談者や当事者により近い場所での支援を行うことで、当事者や家族の孤立化などを防ぐ考えだ。
相談は、電話相談(〇一一―863―八七三三)が平日午前九時三十分から正午、午後一時から四時まで受付。メールは随時受け付けているほか、来所相談は電話での事前予約が必要となる。
(市町村 2018-06-05付)
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