【解説】29年食育白書
(解説 2018-06-14付)

 農林水産省は、前年度の食育推進施策をまとめた『二十九年食育白書』を公表した。

 白書は、第一部「食育推進をめぐる状況」、第二部「食育推進施策の具体的取組」、第三部「食育推進施策の目標と現状に関する評価」の三部構成。

 第一部では、家族との「共食」、一日のすべての食事を一人で食べる「孤食」、地域での共食の状況を記載。食事と団らんの場の提供、配膳の手伝い、食事のマナーや調理体験など、子供食堂における取組の広がりを挙げている。

 第二部では、家庭、学校、保育所などにおける食育の推進について説明。毎日朝食を食べている子どもほど、学力調査の平均正答率が高い傾向があるとし、規則正しい生活習慣の定着に向けた早寝早起き朝ごはん全国協議会における取組などを示した。学校では、栄養教諭を中心に全教職員が共通認識のもと連携・協力、指導を展開する重要性を踏まえ、栄養教諭のさらなる配置促進の必要性を挙げている。

 生産者と消費者との交流活動の事例では、中標津農業高校が平成十八年から実施している計根別食育学校の取組を紹介。校内の農場に地元の子どもたちを迎え、生徒が野菜の栽培・収穫、牛の搾乳、ソーセージの製造などの体験活動を企画・指導し、参加した子どもが同校に入学して、先生役となって農業体験を提供するなどの好循環を挙げている。

 市町村の食育推進計画の作成状況は、前年度比一・二ポイント増の七九・三%となり、目標値の一〇〇%に近づいたと報告した。

 第三部では、第三次食育推進基本計画で掲げた目標値の進ちょく状況について記載。朝食を欠食する子どもの割合は、四・六%と二年前から上昇しており、課題としている。

(解説 2018-06-14付)

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