道生活科・総合的な学習教育連盟―全国大会　札幌市内の１園４小中の授業公開で研究成果紹介

（関係団体 2018-06-19付）

　日本生活科・総合的学習教育学会、道生活科・総合的な学習教育連盟の第二十七回全国大会北海道大会兼第二十八回道生活科・総合的な学習教育研究大会（十六～十七日）の初日、札幌市内の一園四小中学校が授業を公開した。うち、札幌市立北九条小学校六年の総合的な学習の時間では、「鉄西マップ」を作成する授業を展開。児童たちは、これまで調査してきた内容を踏まえ、マップを使う側のことを意識しながら活発に意見を交わした。

　この日は、札幌市立白楊幼稚園三保育、札幌市立白楊小学校十三授業、北九条小十七授業、道教育大学附属札幌中学校一授業、札幌市立北白石中学校一授業を公開。うち、北九条小の六年一組（大塚彩知教諭、児童数三九人）、二組（黒崎寛行教諭、児童数三九人）の総合的な学習の時間「鉄西観光大使」では、観光客向け、地域住民向けの鉄西マップを作成する授業を展開した。

　前時までに児童たちは、鉄西まちづくりセンターの木下健二所長の指導のもと、班ごとに調べたい区域に出向き、聞き取り調査などを行い「マップに載せたいＢＥＳＴ１０」を選択するなどの活動を進めてきた。

　本時では、鉄西マップを使う側（対象）を意識し、収集してきたデータの価値について話し合う活動を通して、その情報のもつ新たな効果や鉄西地区の魅力に気づき、作成すべきマップの具体的なビジョンをもつことを目標に設定した。

　はじめに、木下所長が登場。児童たちのこれまでの調査活動を講評した。また、前回来校したとき以降に児童が得た情報を振り返らせながら本時の見通しをもたせた。

　また、本時で観光客向け、地域住民向けの二種類のマップをつくるよう提案し、児童たちにこれまでの情報からマップに掲載する情報を取捨選択していく必要があることに気づかせた。

　このあと、一組が観光客向け、二組が地域住民向けのマップを作成。児童たちは、各対象の目線に立って「観光客のために駅から近い宿泊施設を示した方がいい」「地域の人たちが自然を楽しめるよう公園やイチョウ並木を載せるべき」などと意見を交わしながら作業を進めた。

　最後に、全体で互いのマップに対する考えを交流。マップの完成に向け、各スポットの新たな魅力や加えられる工夫について共有した。

(関係団体 2018-06-19付)