高校生ステップアップ・プログラム―道教委 本年度は22校で実施 8月3日に運営協議会
(道・道教委 2018-06-28付)

 道教委は、三十年度高校生ステップアップ・プログラムの実施校を決定した。砂川高校など新規六校を含む二十二校。人間関係を形成する力やコミュニケーション能力の育成、生徒の心の健康に関する早期の問題認識、援助希求的態度の育成を図る取組を進め、不登校や中途退学の未然防止、自殺の予防を図っていく。高校生ステップアップ・プログラム運営協議会を、八月三日午前九時三十分から札幌市内のかでる2・7で開く。

 道教委は、高校生の不登校や中途退学の一因として、生徒の人間関係を形成する力やコミュニケーション能力の不足があると分析。また、児童生徒の自殺予防に関する正しい知識、援助希求の重要性に関する認識を高める必要性を挙げている。

 文部科学省の委託事業「高校生ステップアップ・プログラム」は、生徒の心の健康にかかる早期の問題認識や援助希求的態度の育成、予防的・開発的な視点に基づく生徒の人間関係を形成する力、コミュニケーション能力の育成を図る取組を実践し、不登校や中途退学の未然防止、自殺の予防を図るもの。

 「中一ギャップ未然防止事業」と連携して取り組み、「いじめ未然防止モデルプログラム」と成果を相互に活用する。

 三十年度は、夕張高校など二十二校を指定。このうち、新規は砂川高、浦河高校、旭川東高校定時制、稚内高校定時制、網走桂陽高校、興部高校の六校となっている。

 実施校は、①人間関係を形成する力やコミュニケーション能力の育成を図る取組②自殺予防教育の取組③成果の検証④スクールカウンセラーによる支援―に取り組む。

 ①では、人間関係づくりを支援する集団カウンセリング、ピア・サポート活動など、コミュニケーションスキルを育成するためのトレーニングや、コミュニケーションスキルを生かす機会を確保する取組を行う。

 ②では、生徒の心の健康に関する早期の問題認識や援助希求的態度の育成を図る取組を推進。

 ③では、子ども理解支援ツール「ほっと」などを活用し、生徒の学校生活、学級環境適応感、学級満足度、人間関係形成能力、コミュニケーション能力などを評価する。

 以上、①~④の成果、課題、参考資料などを取りまとめた学校プログラムを作成する。

 各学校の実践の交流、研究協議を行い、事業の効果的な実施と成果の普及を図る高校生ステップアップ・プログラム運営協議会は本年度、年二回から一回に変更して開催。八月三日午前九時三十分から、札幌市内のかでる2・7で開く。

 三十年度の事業実施校はつぎのとおり。

▼空知

▽夕張▽砂川(新)

▼石狩

▽札幌北定時制▽札幌東豊▽札幌あすかぜ▽江別▽有朋定時制

▼後志

▽岩内

▼胆振

▽追分▽鵡川

▼日高

▽浦河(新)

▼渡島

▽函館中部定時制▽函館工業定時制

▼上川

▽旭川東定時制(新)

▼留萌

▽苫前商業

▼宗谷

▽稚内定時制(新)

▼オホーツク

▽網走桂陽(新)▽興部(新)

▼十勝

▽本別

▼釧路

▽標茶▽弟子屈▽白糠

(道・道教委 2018-06-28付)

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