【解説】子どもに対する前兆事案―５月末

（解説 2018-06-29付）

　道警本部は、子どもに対する前兆事案の届出受理状況（五月末現在）をまとめた。一月からの累計で前年同期比三十六件減の三百九十一件を受理した。

　前兆事案とは、子ども（十三歳未満）を対象とする性犯罪などの凶悪犯罪の前兆とみられる声かけやつきまといのこと。

　五月は、道内で前年同期に比べ十五件増の百四十五件を受理。一月からの累計で、三十六件減の三百九十一件となった。

　態様別にみると、「声かけ」が百六十三件で全体の四二％を占め、最も多かった。以下、「容姿の撮影」が五十八件で一五％、「つきまとい」が五十七件で一四％、「身体露出」が三十五件で九％、「痴漢、身体接触」が三十四件で九％、「のぞき、盗撮」が五件で一％などとなっている。

　発生時間帯は、「午後三時台」が百十二件、「午後四時台」が七十四件、「午後二時台」が六十二件で、下校時間帯の午後二～四時で六四％。「午前六～八時台」が三十八件、「午後五時台」は四十三件だった。

　また、発生場所は「道路（歩道）」上」が三百八件で七九％。発生時の子どもの状況は、「登校・下校時」が百八十六件で四八％、「習い事・友人宅・買い物などへの行き帰り」が九十一件で二三％、「遊戯中」が七十件で一八％など。

　警察署別の受理件数は、札幌方面の二十八警察署が二百五十八件で最も多かった。

　道警本部では、不審者に遭遇したときは、防犯ブザーや大声で近くの大人に知らせること、身の危険を感じたときは、近くの店や家に避難するよう、子どもに教えることを求めている。また、早期通報によって、警察官を現場に急行させることができることから、子どもから不審者情報を聞いた際には、速やかな通報を呼びかけている。

(解説 2018-06-29付)