【解説】国の登下校防犯プラン

（解説 2018-07-06付）

　ことし五月、新潟市において下校中の児童が殺害される事件が発生。政府は六月に登下校防犯プランを決定した。

　登下校時の総合的な防犯対策を強化するため、対策として①地域における連携の強化②通学路の合同点検の徹底および環境の整備・改善③不審者情報の共有および迅速な対応④多様な担い手による見守りの活性化⑤子どもの危機回避に関する対策の促進―の五点を記載。

　①では、警察、教育委員会、学校、放課後児童クラブ・放課後子供教室など、子どもの安全にかかわる地域の関係者が登下校時の防犯対策について意見交換・調整を行う「連携の場」を各地域に構築することとした。また、内閣府のＷｅｂページに新設する「登下校防犯ポータルサイト」から情報を集約・発信し、地域の取組を支援する。

　②では、関係者が連携し、政府が示す要領をもとに九月末までに通学路の防犯の観点による緊急合同点検を実施することとし、ソフト・ハード両面から、防犯環境の整備・改善に取り組む。

　③では、警察署・学校間で連絡担当者を決め、不審者情報を直接共有することを記載。情報を双方向で共有し、必要に応じ、警察の子供女性安全対策班による先制・予防的活動を実施する。

　④では、多様な世代や事業者が日常活動の機会に気軽に実施できる「ながら見守り」の推進、スクールガードの養成などを行う。

　⑤では、地域安全マップづくりや防犯教室などを通じ、子どもに危険予測・回避能力を身に付けさせる実践的な防犯教育の推進を掲げ、研修の充実によって教職員の指導力・安全対応能力を向上させ、スクールガードに最新の知見の伝達や意識啓発を行うことなど、質の向上を図る。

(解説 2018-07-06付)