むかわ町３０年度教育行政執行方針　放課後学習でＩＣＴ導入　子の自己肯定感高める取組推進

（市町村 2018-07-03付）

むかわ町教委・長谷川孝雄教育長

　【室蘭発】むかわ町教委の長谷川孝雄教育長は、六月中旬の町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。子どもたち一人ひとりの自己肯定感を高め、確かな学力や豊かな心、健やかな体を育み、生きる力を身に付けさせるための取組を推進。放課後子どもセンターと連携し、放課後学習「ステップアップ未来塾」の場でＩＣＴ（情報通信技術）を活用したｅラーニングを試験的に導入する考えを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の推進

▽確かな学力の育成

　学校教育においては、生涯にわたる活動基盤が形成される時期であり、学び進めるための基礎・基本の習得と、課題を解決する能力や、主体的に学習に取り組む姿勢を養うことが大切である。

　小学校においては、複式校の学年別指導や、学年に応じた少人数学級編制を行い、チーム・ティーチングなど、きめ細かな指導を行うための体制を確保する。中学校においては、教科の専門化が進むため、習熟度別少人数指導などにも取り組む。さらに、放課後や夏・冬休みの一部を利用した補充サポート学習によって、分かる授業で確かな学力の育成に努め、放課後子どもセンターと連携して、放課後学習「ステップアップ未来塾」の場においてＩＣＴを活用したｅラーニングシステムを試行的に導入し、学習支援と多様な体験活動を行い、学習習慣の定着を図っていく。

▽信頼される学校づくりの推進

　地域の過疎化や児童生徒数の減少によって、地域コミュニティの希薄化が指摘されており、必然的に学校と地域のかかわり方も減ってきている。学校は、地域の中心となる公共施設でもあり、災害時避難場所としても重要な役割を担っているが、地域とのかかわりが減る一方では、その役割を十分に果たすことはできない。地域の子どもとしての位置付けを再度確認し、保護者や地域の皆さんと連携・協働し、子どもたちの豊かな成長を支えていく、地域とともにある学校づくりの取組が求められている。

　そのため、これまでの学校評議員制度をさらに一歩進め、学校運営協議会の設置およびコミュニティ・スクールを導入することとした。学校が地域の核となって様々な活動拠点としての役割を果たし、地域の方々が学校に集まりやすい仕組みづくりを行う。

▼社会教育の推進

▽生涯学習の推進

　生涯学習の推進は、「生涯を通じて自ら進んで豊かに学ぶ環境づくりの推進」「子どもたちを守り育てる安全・安心な地域づくりの推進」を重点課題として進める。

　まちの未来を担う青少年の育成としては、中学生による少年の主張大会、小学生から高校生までによる読書感想文コンクールの開催、中高生のボランティア体験活動への参加促進、あいさつ運動の推進、子どもたちの正しい生活・学習習慣の定着を目指す通学合宿について、引き続き取り組む。

(市町村 2018-07-03付)