校内放送を活用した犯罪防止教室―道警まとめ 29年度は小・中313校で実施 全校で取り組めるよう働きかけ
(道・道教委 2018-07-04付)

 道警は、二十九年度に開始した「小中学校の校内放送を活用した非行および犯罪被害防止教室」の実施状況をまとめた。実施校は小・中学校三百十三校で、実施回数は計四百二十九回。放送時間が約十分と短く取り組みやすいこと、学校の状況やニーズに応じた多様なシナリオが用意されていることが特徴で、学校から好評の声が挙がっている。道警では今後、道内の全小・中学校で取り組めるよう、さらに働きかけを進めていくとしている。

 小・中学校の校内放送を活用した非行および犯罪被害防止教室は、放送委員などの児童生徒と警察官がネットトラブルや犯罪被害防止などをテーマにインタビューや意見交換などを行うもの。昨年六月から、従来の非行防止教室に加えて開始した。

 児童生徒自ら番組づくりに参加することができ、校内放送で全教室に配信することで、防犯に対する意識の向上を図っている。

 昨年度における実施校数は三百十三校で、計四百二十九回実施。地域別の内訳は、札幌方面が百二十二校で百七十三回、函館方面が五十二校で九十二回、旭川方面が五十校で五十八回、釧路方面が二十九校で三十六回、北見方面が六十校で七十回となっている。

 従来、道警が実施していた非行防止教室と異なり、放送教室は一回十分程度の短時間で実施できる。

 このため、一年間のカリキュラムにあらかじめ組み込む必要がなく、取り組みやすいのが特徴となっている。

 また、放送シナリオは、インターネット上のトラブル、児童ポルノ・児童売春などの性的搾取被害の未然防止、不審者からの犯罪被害防止、非行の未然防止など様々で、学校の状況やニーズに応じ、柔軟にシナリオを選択できる。

 学校がある地域を管轄する警察署の少年担当係が受付窓口となっており、電話で実施を希望する学校からの申請を受け付けている。警察と学校間で日程、放送内容、実施回数などの打ち合わせを行った上で、警察官、児童生徒によるリハーサルを実施。校内で放送する流れとなっている。

(道・道教委 2018-07-04付)

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