全連小大会成功に向け協力を 道小第2回理事研で本間会長あいさつ
(関係団体 2018-07-05付)

道小第二回理事研・本間会長
本間会長は、教育情勢3点について話を進めた

 七月二日に開かれた道小学校長会の第二回理事研修会における本間達志会長のあいさつ概要はつぎのとおり。

          ◇          ◇          ◇

 教育情勢について、三点お話しする。

 一点目は、六月二十二日に行われた全国連合小学校長会常任理事会についての報告である。

 児童生徒の学習評価の在り方に関する意見表明について、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会の下に、児童生徒の学習評価に関するワーキンググループを設置し、新しい学習指導要領のもとでの児童生徒の学習評価の在り方について審議を行っている。

 全国連合小学校長会は、「児童生徒の学習評価の在り方に関する意見」案を作成した。

 項目については、①学習評価の在り方について②観点別評価の充実を図るために③教員の勤務負担に配慮した学習評価④その他―となっている。内容については、現場の実態を十分反映した意見となっているので、後ほど確認してほしい。

 続いて、七月九日に予定されている全連小の『小学校教育の充実に関する文教施策並びに予算についての要望書』の提出先についてである。ちなみに、全国のブロック代表の会長も提出に同行することになっている。この内容については、現時点ではまだ公表はできないということだが、「教育費の増額措置について」「子どもと向き合う時間を確保するための教員の定数改善や人的措置、諸条件の整備について」「学校の教育活動が円滑に行われるようにするための、施設・設備・教材等の整備・拡充について」など九項目にわたっている。

 なお、八番目には昨年に引き続き「教育の機会均等を保障するために、へき地・小規模校の教育をさらに充実させる施策を講じられたい」という項目があった。へき地・小規模校の多い北海道にとっては、大切な要望となる。正式な要望書については、後日機会をとらえて皆さんに紹介する。

 二点目は、六月二十三日に東京で行われた日本教育会総会の中での合同研修会における文部科学省小松親次郎文部科学審議官からの行政説明についてである。道小からは、私と大石事務局長が出席した。

 小松審議官からは、大きく三つのことについて説明があった。

 一つ目は、新学習指導要領についてである。

 今後の学習指導要領改訂に関するスケジュールの表をもとに、幼稚園には移行期間が設けられていないが、小学校・中学校・高校には移行期間が設けられている理由について説明があった。

 続いて、これからの教育課程の理念「社会に開かれた教育課程」の「これからの社会を創り出していく子どもたちが、社会や世界に向き合いかかわり合い、自分の人生を切り拓いていくために求められる資質・能力とは何かを、教育課程において明確化し育んでいくこと」については、円周率を例にして説明していた。

 円周率を状況によって3くらいと考えたり、3・14としたり、πとするなど、内容や活用方法を通じて社会とどうかかわるか、そして、求められる資質・能力をどう身に付けていくかなどを考えていくことの必要性にふれていた。

 教科等横断的な学習の例では、中学校では、保健体育、家庭科、理科の学習で用いる元素記号を教師間での共通理解のもとで扱い、効果的に位置付けていくことなどもできると述べていた。また、言語能力の習得・活用・探究のバランスの工夫について、東大合格を目標に開発しているロボット(通称「東ロボくん」)を例に挙げ、東ロボくんの弱点は意味を理解すること、読解力であることから、AIが社会に普及しても、読解力を基盤とするコミュニケーション能力や、人間らしい柔軟な判断力を身に付けることが大切であるといった話もされた。

 プログラミング教育の在り方や円滑な実施に向けた工程、手引について。小松審議官はプログラミング教育に関して「キーボードになじむのはいいが、それがやってほしいことではない。プログラマー教育ではない」と述べていた。

 また「小学校および特別支援学校学習指導要領等の解説動画を作成、公開したので、ぜひ視聴してほしい」とPRしていた。

 二つ目は、「“次世代の学校・地域”創生プランの実現に向けて」についてである。「教員をバックアップする多様なスタッフ」については、チーム学校の一員であるが、全体をみる担任の立場と一人をみるスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなどとの共通理解を図っていくことが重要であると述べていた。

 三つ目は、Society5・0についてである。小松審議官は、「公正に個別最適化された学び」を実現する多様な学習の機会と場の提供について簡単に述べていた。私たちも、今後の動きを注視していきたいものである。

 三点目は、全連小北海道大会についてである。

 前回の理事研修会、分科会運営者研修会のあとに第一回目の大会実行委員会を、六月八日に第二回目を行い、そして本日、分科会運営者研修会後に三回目の大会実行委員会を行う。

 取組の内容については、本日の理事研修会の中で白幡大会実行委員会総務部長から話がある。大会の成功に向け、参加される校長先生はもちろんだが、北海道すべての校長先生方の協力をお願いする。

 中でも、「分科会の充実」に向け、グループ討議については、すべてのグループでの司会を北海道の校長先生に担当していただくので、各地区の参会者の皆さんにその旨をお知らせ願う。

(関係団体 2018-07-05付)

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