石狩局が生徒指導研究協議会 諸問題に関し共通理解 講演やグループ協議などで研鑚(道・道教委 2018-07-06付)
柴田教育支援課長が子どもたちの身を守るため注意を呼びかけた
石狩教育局は六月二十八日から二日間、札幌市内の道第二水産ビルで生徒指導研究協議会を開いた。管内の小・中学校、高校、特別支援学校の教員や保護者など約六十人が参加。講演や全体会、グループ協議などを通して、生徒指導についての共通理解を図った。
児童生徒の豊かな成長、発達を促すため、生徒指導上の諸問題に関する研究協議を行い、学校、家庭および地域社会が連携協力して生徒指導の充実を図るとともに、教員の指導力の向上を図ることが目的。
初日には、柴田亨教育支援課長があいさつ。「いじめの未然防止、早期発見・早期対応に向けた取組に一層力を入れていきたい」と話した。
また、長期休業中、児童生徒が活動的になることにふれ「事件や事故、災害から身を守るために必要な知識を、子ども自身が身に付けることが大切」と述べるとともに、事故防止へ一層の注意を呼びかけた。
続いて、義務教育指導班の因雅仁主任指導主事が本道における生徒指導の現状について説明。
いじめの解消状況について、小・中学校、高校、特別支援学校全体で九七・七%であることを示し、一〇〇%の解消を目指して取組を進めていくことを強調した。
また、いじめの積極的な認知に当たって、いじめの定義を、①一定の人的関係にあるほかの児童などが行う②心理的または物理的な影響を与える行為である③当該行為の対象となった児童などが心身の苦痛を感じている―の三つを挙げ、定義を限定して解釈しないよう呼びかけた。
このあと、小樽海上保安部交通課の村井信愛専門官が講師を務め、水難事故の未然防止について説明した。
全体会として、札幌大谷大学短期大学部講師で道スクールソーシャルワーカーの今西良輔氏が、学校の教育力を高める組織的な体制づくりについて講演を行った。
午後からは、いじめ防止などに向けた実効性のある取組についてパネルディスカッションを実施。三人のパネリストがそれぞれ意見を述べ、参加者全員で話し合った。
部会では、いじめ問題などへの適切な対応について、参加者がグループ別に協議した。
二日目は、全体会で児童生徒の自殺予防について説明・演習。道教育大学釧路校の安川禎亮教授が講師を務めた。
全体会後の部会では、自殺予防教育プログラムと、子ども理解支援ツール「ほっと」について説明・演習。また、各学校における生徒指導上の課題と組織的な取組についてグループ協議を行った。
参加者は、生徒指導の充実を目指して研鑚を積んだ。
(道・道教委 2018-07-06付)
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