【解説】熱中症事故防止の通知

（解説 2018-07-24付）

　文部科学省は、愛知県の小学一年生の児童が校外学習中、熱中症によって死亡する事故を受け、十七日に熱中症事故防止についての事務連絡を関係機関に行った。道内の高校では、大野農業高校、滝川高校、北見緑陵高校の生徒が熱中症とみられる症状を訴え、病院に搬送されている。

　道教委は十九日、各教育局長、各道立学校長、札幌市を除く各市町村教委教育長に対し、熱中症事故の防止について通知を発出。中では、「気象庁が発表する情報や環境省熱中症予防情報サイト上の暑さ指数などの情報に十分留意し、気温・湿度などの環境条件に配慮した活動を実施する」「活動前・中・終了後にこまめに水分や塩分を補給して休憩を取るとともに、児童生徒らへの健康観察など健康管理を徹底する」「熱中症の疑いのある症状がみられた場合、早期に水分・塩分補給、体温の冷却、病院への搬送など、適切な応急手当等を実施する」などと要請している。

　また、学校の管理下における熱中症事故は、運動部活動以外の部活動や屋内での授業中でも発生していることから、体が暑さに慣れていない時期、二十五～三十度の気温でも湿度などの条件で発生することに留意するよう指摘。夏季休業中は、部活動や校外活動などの学校における教育活動のほか、児童生徒のみで活動する機会が増えるとし、安全管理のみならず児童生徒などに適切に指導するなど、事故防止に万全の対策を講じるよう求めている。

　環境省の熱中症予防情報サイトでは、各地の暑さ指数（湿度、周辺の熱環境、気温を含む熱中症予防のための指標）の現在値と予測値が示されているほか、『熱中症環境保健マニュアル』『夏季のイベントにおける熱中症対策ガイドライン』など、各種啓発資料がダウンロードできる。

(解説 2018-07-24付)