改革進捗状況を検証へ　道教委が教員育成協議会開く　志望学生確保の取組推進

（道・道教委 2018-08-03付）

教員の養成、採用、研修の一体的改革に向けて協議

　道教委は一日、道庁別館で三十年度第一回道教員育成協議会を開いた。管理職の教員育成指標の作成に向けた協議を継続するほか、養成・採用・研修の一体的改革の進捗状況の検証を開始するなど、本年度の協議の方向性を確認。教員を志す学生を確保する取組の推進、学生が子どもたちとふれ合う機会の充実について検討する方針を決めた。

　開会に当たり、土井寿彦総務政策局長があいさつした。

　教職課程のある道内関係大学を対象に実施したアンケート調査の結果を踏まえ、人物重視の側面を強めて採用試験、面接を見直していく考えを表明。「学校教育の要は教員の力。より一層、教員の資質・能力の向上に努めたい」と述べた。

　協議会委員長に道都市教育長会の多田豊副会長を選出したあと、本年度の協議の方向性を確認。

　管理職の教員育成指標の作成に向けた協議を継続することに加え、新たに養成・採用・研修の一体的改革の進捗状況について検証することとした。

　養成・採用・研修の三部会については、年に各三回開催し、教員育成指標を踏まえて、養成部会では養成カリキュラムの充実、採用部会では採用選考の不断の見直し、研修部会では三十一年度研修計画の策定を目指すほか、養成部会では教員を志す学生を確保する取組の推進、採用部会では学生が子どもたちとふれ合う機会の充実について検討していくとした。

　また、北海道における教員育成指標の大きな見直しのめどを十年程度とし、必要に応じて部分的に修正すること、個別面接の方法や内容面、自己推薦書の内容面の充実を短・中期的な観点から検証するなどの方針を確認した。

　委員からは、指標の取扱いについて「現代の教育課題に対応するために、臨機応変な対応力、応用力、多様性を示すことも重要」「効果的に周知・浸透を図るための方法を検証し、実施する必要がある」などの指摘があった。

　このほか「過労な職場環境の話を聞いて、教職課程をやめた学生もいる。労働環境の改善を柱の一つにするべき」などの意見もあった。

(道・道教委 2018-08-03付)