全国公立学校教頭会が研究札幌大会　活力ある学校づくり推進へ　各地から２９００人参加し研鑚

（関係団体 2018-08-03付）

全国各地から副校長・教頭が参集し、職能向上を図った

　全国公立学校教頭会（＝全公教、杉江淳一会長）、道公立学校教頭会（＝道公教、稲上敏男会長）主催による第六十回全国公立学校教頭会研究大会・第五十二回道公立学校教頭会研究大会札幌大会が一日からきょう三日まで、札幌コンベンションセンターを主会場に開かれている。研究主題「豊かな人間性と創造性を育み未来を拓く学校教育～豊かな心とたくましく生きる力を育む　活力ある学校づくりの推進」のもと、シンポジウム、各分科会、記念講演などを実施。全国各地から約二千九百人が参加し、教頭・副校長としての職能向上、活力ある学校づくりに向けて研鑚を積んだ。

　初日、札幌コンベンションセンター大ホールで開会行事を挙行。あいさつに立った全公教の杉江会長は「継続性、協働性、関与性に焦点を当てた多様な実践研究が提案される」とし「副校長、教頭としての専門性を高め、力量が磨かれるものと確信している」と述べた。

　つぎに、札幌大会実行委員長を務める道公教の稲上会長が登壇。社会に開かれた教育課程の実現、家庭・地域との連携の深化、教師一人ひとりの力量向上、活力ある学校づくりのため、「副校長・教頭として何ができるか、何をしなくてはならないかを皆さんとともに考えていきたい」と呼びかけ、北海道から全国へ、活力ある学校づくりを発信できるよう期待した。

　続いて、林芳正文部科学大臣、高橋はるみ道知事、秋元克広札幌市長、全日本中学校長会の山本聖志会長の祝辞を関係者が代読。文部科学省初等中等教育局初等中等教育企画課の牧野映也課長補佐は「校長を補佐し、教員との連絡調整、子どもたちの教育を第一に日々尽力されている教頭、副校長の役割はますます大きくなっている」と大臣のメッセージを読み上げた。

　つぎに、全公教の小林一男研究部長が「豊かな人間性と創造性を育み　未来を拓く学校教育をめざして」と題して基調提案を行った。

　シンポジウムに移り、はじめに全公教アドバイザーを務める東京大学大学院教育学研究科の勝野正章教授が「チーム学校」の実現に向けて提言。全国学力・学習状況調査の結果から、教職員がともに学び、支え合う“同僚性”が高い学校ほど、子どもの学力が高い傾向があるとし「互いの違いを認めること、支え合うことが車の両輪。個人の自己肯定感、子どもの成長を支える職業への責任感が高まっていく」と述べた。

　このあと、十勝バス㈱代表取締役社長の野村文吾氏、名寄市スポーツ推進アドバイザーでスキーノルディック複合選手の阿部雅司氏、文科省初等中等教育局教育課程課教科調査官の安部恭子氏が企業経営の理念、スポーツ指導など多様な観点に基づき、活力ある組織づくりに向けて発表。意見を交換した。

　二日は、札幌コンベンションセンター、札幌プリンスホテル国際館パミール、札幌サンプラザの各会場で分科会。

　きょう三日は札幌コンベンションセンターで研究のまとめを発表するほか、記念講演として、野球評論家の白井一幸氏が「組織の活性化を実現するナンバー２の役割」と題して講演する。

(関係団体 2018-08-03付)