道国公立幼・こども園教育研究大会上川大会 公開保育など通し成果発信 生きる力の基礎を育み
(関係団体 2018-08-13付)

道国立幼稚園・こども園教育研究大会
講演や研究発表、公開保育などを通し、研究の成果を発信した

 【旭川発】第五十六回道国公立幼稚園・こども園教育研究大会第二・四ブロック上川大会が七月下旬の二日間、東神楽町総合福祉会館などで開かれた。大会主題「“生きる力”の基礎をはぐくむ幼児教育の充実」、副主題「幼児の豊かな遊びや園生活を支える保育者の役割」のもと、基調報告や講演、公開園の研究発表、四園による公開保育などを通し、研究の成果を発信した。

 道国公立幼稚園・こども園教育研究会(=道幼研、福原幸江会長)は、本道の幼児教育の充実を目指して研究を進めている。大会主題・副主題のもと、具体的な幼児の姿や保育者の役割についての成果と課題を明確にし、研究の手順として、①幼児の実態、園の実情や特色、地域性などを十分にとらえた上で自園の課題となることを洗い出す②大会主題、副主題と照らし合わせて、課題を解決していくための具体的な方法、保育者の役割を検討し実践に当たる―などを掲げ取り組んでいる。

 今回、十年ぶりの開催となる上川大会では、第二ブロック上川地区七園および留萌地区三園、第四ブロック空知地区の赤平幼稚園と初めて合同で開催した。

 初日の開会式では、福原会長があいさつ。新幼稚園教育要領の全面実施にふれ、「理念や趣旨を深く理解し、その実現を目指すとともに、私どもが行っている保育を可視化しながら教師同士が共有して、五歳児終了までに育ってほしい“10の姿”の視点から読み解き、どの学びや育ちにつながっているのかを保育者自身もしっかりととらえていくことが重要」と強調。「全道各地の会員の皆さんが公開保育、研究協議を通して、交流、課題解明していただくとともに、ブラッシュアップの機会となることを期待する」と呼びかけた。

 続いて、伊藤和代大会運営委員長が登壇。「後志大会の学びと成果を受け継ぎ、参加者の熱意や経験と知識を生かすバス形式で活発な協議を繰り広げ、深い学びと成果を各園にもち帰ってほしい」と述べ、大会の成果に期待を寄せた。

 上川教育局の中島康則局長と東神楽町教委の水野和男教育長が祝辞。中島局長は「先進的な取組を各園における日常の実践に活用し、幼児期の教育の一層の充実に努めていただきたい」、水野教育長は「研究発表や講演会、公開保育、分科会など充実した研究や交流がなされ、研究の成果が上がるものと期待している」と述べた。

 開会式に続いて、渡辺江吏子研究部長が基調報告し、昨年度の研究成果を振り返りながら、本年度の研究主題について説明した。また、二日目に公開保育を行う四園が研究発表。

 このあと、名古屋学芸大学ヒューマンケア学部の津金美智子教授が「幼稚園教育要領の理念の実現を目指して~遊びの中の幼児の学びの過程を考えよう」と題して講演した。

 二日目は、東神楽町立東神楽幼、東川町幼児センター、当麻町立当麻幼、愛別町幼児センターで公開保育を行ったほか、公開園を会場に分科会を開き、協議を行い、交流した。

(関係団体 2018-08-13付)

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