道工業高校長会が研究集会開く　未来を創造する教育推進　社会と連携したものづくり教育を

（関係団体 2018-08-13付）

約１４０人が一同に会し、研鑚を積んだ

　【岩見沢発】道工業高校長会（猪股康行理事長）は七月下旬の二日間、滝川工業高校で第六十九回道高校工業教育研究集会を開いた。研究主題「未来を創造する本道工業教育の推進」のもと、全道各地から約百四十人が参加し、講演や部会協議を通して、工業教育のさらなる充実・発展の方策を探究した。　

　研究主題のもと、①工業教育の活性化推進方策②生徒の特性などに対応した教育内容・指導方法の工夫・改善③これからの社会に資する工業教育の推進方策―を研究課題に設定した。

　初日、開会式で猪股理事長があいさつ。学習指導要領の改訂や大学入試制度改革などに向けた対応が求められている状況にふれ、「今後も社会や企業と密接に連携した実践を重視したものづくり教育を推進することが必要」と強調した。

　また、日々の授業や実習のほか、検定・資格試験、工業関係の各種大会の指導に謝意を表するとともに、研修への積極的な参加を期待。「ほかの先生の姿や実践、文部科学省や道教委などの教育情報を収集し、情報交換を積極的に行って資質・能力の向上に努めて」と呼びかけた。

　空知教育局の竹林亨局長と滝川市教委の山﨑猛教育長の来賓あいさつに続き、会場校の斉藤穣校長があいさつし「皆さんにとって有意義で、北海道の工業教育の充実・発展に寄与するものとなれば」と述べ、大会の成果に期待を寄せた。

　オリエンテーションに移り、工業教育に関する中央情勢や諸問題、研究主題・研究課題の趣旨について説明があった。

　続いて、空知単板㈱代表取締役社長の松尾和俊氏が「ものづくりと百キロウォーク」と題して講演。自社におけるものづくりの取組を説明。技術・品質・生産性の向上のため、マニュアルを作成し、定期的な人事によって作業員の多機能化を図っていること、クリーン運動として整理整頓や資材配置の工夫に努めていることなどを紹介した。

　また、二十四時間以内に百㌔㍍のコースを歩く百㌔㍍ウォーク大会を紹介した。実際の映像や参加者の声から大会の様子を伝え、「地域・業界の活性化につながれば」と述べた。

　午後から二日目にかけては、電子機械・電気・電子情報技術・建築・土木・工業化学・教育課程の各部会に分かれて協議。

　「ＩｏＴ技術を取り入れた実習教材の開発」「目標に準拠した観点別学習状況の評価」などをテーマに研究発表を行い、専門性を高めた。

(関係団体 2018-08-13付)