道教委・道小・道中・道公教の文教施策懇談会 働き方改革を着実に 佐藤教育長あいさつ概要(道・道教委 2018-08-16付)
学校全体で不祥事防止に取り組むことなどを要請した
三十年度文教施策懇談会における道教委の佐藤嘉大教育長のあいさつ概要はつぎのとおり。
◇ ◇ ◇
本道教育推進上の課題などについて、五点話をさせていただく。
はじめに、学校における働き方改革についてである。
本年三月に策定したアクション・プランのもと、部活動指導員やスクール・サポート・スタッフの配置、学校閉庁日の設定、部活動休養日等の完全実施などの各種取組を進めるとともに、保護者向けリーフレットの作成・配布や広報誌ほっとネットを活用するなどして、保護者や地域の方々の理解を得ながら、教員の時間外勤務の縮減に努めている。
今後は、上半期終了時点で取組状況の調査を行い、時間外勤務等縮減推進会議などで検証の上、国の動向なども踏まえながら、プランの改善や新たな取組の検討を行うとともに、部活動については、本年三月にスポーツ庁から示された運動部活動の在り方に関する総合的なガイドラインや、今後、文化庁から示される文化部活動の在り方に関する総合的なガイドラインを踏まえ、本道の部活動の在り方に関する方針等を本年度中に策定する予定である。
各学校においても、保護者や地域の理解を得ながら、各学校の実情に応じた取組を実施し、働き方改革を着実に進めるようお願いする。
二点目は、社会で活きる力の育成についてである。
新学習指導要領では、カリキュラム・マネジメントを確立して、教育活動の質を高め、新しい時代に求められる資質・能力を子どもたち一人ひとりに確実に育んでいくことが求められている。
先日公表した三十年度全国学力・学習状況調査における本道の状況については、各学校のこれまでの取組によって、昨年度に引き続き、成果が現れてきていると考えている。
今後も、教育の機会均等という義務教育の趣旨を踏まえ、北海道のすべての子どもたちに社会で自立するために必要な学力を身に付けさせることができるよう、学校、家庭、地域、行政が一体となって、主体的・対話的で深い学びを実現できる授業改善と望ましい生活習慣の確立に向けた取組をさらに進めていくので、引き続き、よろしくお願いする。
三点目は、いじめ・不登校への対応についてである。
いじめや不登校など生徒指導上の諸課題を解決するためには、各学校が教育活動全体を通じて、子どもの自己存在感や自己有用感を高める取組の充実や、望ましい人間関係の構築、学びの楽しさを実感できる授業の実施などに取り組むとともに、きめ細かな教育相談体制を整備するとともに、家庭や地域社会および関係機関などとの連携・協力を密にし、子どもの健全育成を広い視野から考える開かれた生徒指導を推進することが求められている。
いじめへの対応については、本年二月に改定した北海道いじめ防止基本方針を踏まえ、自校のいじめ防止基本方針の点検や見直しを行い、いじめの未然防止、早期発見・早期対応の取組の一層の充実に努めていただきたい。
また、不登校への対応については、教育機会確保法を踏まえた、不登校の子ども一人ひとりの状況に応じた支援が大切であることから、各学校においては、不登校が生じないような魅力ある学校づくりに努めていただくとともに、支援シートを活用した不登校の理由等の的確な把握や、保護者・地域住民等との連携・協働体制の構築など、不登校の早期発見・早期対応につながる適切な支援を一層充実させていただくようお願いする。
四点目は、安全教育の充実についてである。
学校の管理下における様々な事故や不審者による児童生徒が被害に遭う事件、自然災害に起因する死亡事故など、全国の学校においては、重大事件・事故、災害が依然として発生している。
各学校においては、通学路を含めた安全教育の充実と適切な安全管理に努めるとともに、家庭や地域社会、関係機関などとの連携を一層密にし、地域全体で子どもを見守る取組を一層充実していただくようお願いする。
最後に、教職員の服務規律の保持についてである。
各学校において、不祥事等の防止に向けた実効性ある取組を展開していただいているが、本年度はすでにわいせつ行為による懲戒免職処分が三件、また、酒気帯び運転による懲戒処分が二件となるなど、道民の学校教育に対する信頼を著しく損なう、憂慮すべき状況となっている。
各学校においては、今後とも、より一層危機感をもって、教職員の不祥事防止に向けた効果的な取組を学校全体で進め、教職員の服務規律の保持に厳正を期すようお願いする。
なお、道教委では、七月から九月までを飲酒運転根絶取組強化期間として取り組んでいるので、飲酒運転の根絶に向けた指導の徹底について、よろしくお願いする。
(道・道教委 2018-08-16付)
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