いじめ防止基本方針改定―中頓別町教委　いじめの解消を追加　解消の判断基準明確化

（市町村 2018-08-23付）

　【稚内発】中頓別町教委は、いじめ防止基本方針を改定した。いじめの防止等に関する基本的な考え方に「いじめの解消」を追加。いじめが解消している状態を「いじめにかかる行為がやんでいる」「被害児童生徒が心身の苦痛を感じていない」ことの二つの要件を設け、いじめ解消の判断基準を明確化した。

　町教委では、二十八年五月にいじめ防止基本方針を策定。今回、国および道において、いじめ防止等のための基本方針が改定されたことを受け、町の方針を改定することとした。

　改定のポイントをみると、いじめの防止等に関する基本的な考え方に「いじめの解消」を追加。解消している状態について、①いじめにかかる行為がやんでいる②被害児童生徒が心身の苦痛を感じていない―の二つを示した。

　①については、被害児童生徒に対する心理的または物理的な影響を与える行為がやんでいる状態が相当の期間継続していることとし、期間は少なくとも三ヵ月を目安とするよう定めた。さらに長期の期間が必要であると判断する場合はより長期の期間を設定することとした。

　②については、被害児童生徒がいじめの行為によって心身の苦痛を感じていないこととし、その確認は、被害児童生徒本人およびその保護者に対する面談によって行う。また、学校は、被害児童生徒を徹底的に守り通し、その安全・安心を確保する責任を有することも掲げた。

　いじめの解消の見極めに当たっては、学校や保護者のほか、学校いじめ対策組織などを活用し、必要に応じてスクールカウンセラーなどの外部の専門家を含めた集団で判断することが大切であるとした。

(市町村 2018-08-23付)