【解説】ＳＤＧｓ推進基本方針の改訂

（解説 2018-09-04付）

　文部科学省は、「ＳＴＩ　ｆｏｒ　ＳＤＧｓ（持続可能な開発目標達成のための科学技術イノベーション）の推進に関する基本方針」を改訂した。併せて、ＳＤＧｓ達成に向けて必要な同省の施策を体系的に整理した「ＳＴＩ　ｆｏｒ　ＳＤＧｓ　文部科学省施策パッケージ」を策定。毎年度の概算要求に反映させていくとしている。

　ＳＤＧｓは、「誰一人取り残さない」社会の実現を目指し、経済・社会・環境をめぐる広範な課題に統合的に取り組むため、二〇三〇年の実現に向けて世界全体で取り組む普遍的な目標を示すもの。国ではことし六月に「拡大版ＳＤＧｓアクションプラン２０１８」を決定するなど、計画的な取組が進められている。

　文科省が策定した「ＳＴＩ　ｆｏｒ　ＳＤＧｓの推進に関する基本方針」では、目標の達成に向けた同省の役割や取組方針を提示。多様な専門家が分野を超えて結集して新たなアイデアを創出する仕組みづくり、科学と国内外の政治・行政などの各セクターを超えてつなぐ人材の育成・確保などの視点から具体的な取組の推進などの重要性を挙げている。

　広報・啓発活動の推進に向けては、学校教育など様々な場面で「ＳＴＩ　ｆｏｒ　ＳＤＧｓ」に関する学習機会の充実が図られるよう、教育関係施策との連携を促進するとしている。

　今後、省内の推進体制を整備して施策の体系的・戦略的な実施やフォローアップを進め、早急な検討が必要な課題についてはワーキンググループを設置するなど、検討を進める。

　「ＳＴＩ　ｆｏｒ　ＳＤＧｓ　文部科学省施策パッケージ」では、目標達成に向けた同省の施策を体系化。推進を担う人材育成、人文・社会科学との連携、地方創生への寄与も念頭に検討するとしている。

(解説 2018-09-04付)