３０年度人権教育推進事業―札幌市教委　延べ１５校を推進校に　体験的学習など５課題設定

（市町村 2018-09-05付）

　札幌市教委は、三十年度人権教育推進事業の研究推進校を決定した。学校にアイヌの人たちを招いて行う体験的学習など五つの課題について、小中高合わせて延べ十五校を指定。人権教育の充実に向けて研究を進めていくほか、来年二月下旬開催予定の人権フォーラムで研究の成果を発表する。

　事業は二十三年度から実施しているもの。「札幌市学校教育の重点」で今日的課題として位置付けている「人間尊重の教育」について、①校種間の連携による連続性のある教育②教師自らの人間尊重の意識の向上③子ども自身が、人間尊重の意識の高まりに気づく手立ての構築―の三つの視点から各学校における人権教育の充実を図っていく。

　研究推進校は、小学校十一校、中学校三校、高校一校の延べ十五校で、それぞれ五つの課題のうち一つを研究する。

　課題は、

▽学校にアイヌ民族の方を招いて行う体験的学習の研究

▽サッポロピリカコタンを活用した学習の研究

▽子どもの権利に関わる学習の研究

▽性に関する学習の研究

▽人権教育を基盤とした学校づくり等の研究

　となっている。

　研究では、人権課題「民族教育」「子どもの権利」「男女平等教育」のほか、学校や教師の人権意識を高める取組などの効果的な指導方法について、三つの視点から研究を進めていく。

　研究推進校はつぎのとおり。

▼課題１「学校にアイヌ民族の方を招いて行う体験的学習の研究」＝西岡北小、南月寒小、丘珠中

▼課題２「サッポロピリカコタンを活用した学習の研究」＝山鼻小、北都小、常盤小、北の沢小、伏見小

▼課題３「子どもの権利に関わる学習の研究」＝中央小

▼課題４「性に関する学習の研究」＝前田北小、市立札幌清田高

▼課題５「人権教育を基盤とした学校づくり等の研究」＝山鼻小、富丘小、屯田北中、東月寒中

(市町村 2018-09-05付)