サッポロサタデースクール統括コーディネーター派遣―札幌市教委　実施校対象に希望募る　地域主体の運営体制へ

（市町村 2018-08-31付）

　札幌市教委は、サッポロサタデースクール事業において試行的に派遣している統括コーディネーターについて、今回、実施校全体を対象に派遣希望を募ることとした。教職員の負担軽減やコーディネーターの育成・人材発掘を目的として、ＮＰＯの人材を派遣するもの。地域がより主体的に運営できる体制の構築に向けて検証していく。

　事業は、地域の多様な技能をもつ人材・企業などの社会資源を活用したプログラムを、土曜日を中心に学校施設などで行うもの。子どもにとって豊かで有意義な土曜日を実現し、地域全体で子どもを育てる環境の醸成を目的として、二十六年度から実施している。

　二十八年度の事業実施校におけるアンケート調査では、事業にかかわる教職員の負担の重さについて指摘があった。また、地域住民が務め、活動プログラムの企画や関係者との連絡調整、実施日の進行管理などを行う“コーディネーター”を担う人材の数が限定され、なり手不足を懸念する声が挙がった。

　市教委では、アンケート結果などを踏まえ、ことし六月、ＮＰＯなどで活動する人材を“統括コーディネーター”として試行的に設置。事業の推進および運営体制の改善を図ることを目指している。

　統括コーディネーターは、派遣先の事業実施校において、広報活動や関係者との連絡調整、進行管理などコーディネーター業務にかかる指導助言などを行うほか、コーディネーターの確保・育成も担う。

　本年度は、二校への派遣を予定していたものの、現在活動しているのは一校のみとなっている。

　このため、実施校全体を対象に派遣希望を募ることとした。

　現在、派遣先となっている新琴似北小学校では、人材が確保できるまでの間、実施校のコーディネーターとしても活動し、プログラムの企画や進行管理を担っている。

　市教委では「コーディネーターにかかる指導助言や人材確保・育成など運営者への活動支援としたい」と話している。

　統括コーディネーターの派遣を希望する実施校は生涯学習推進課（〇一一―２１１―三八七二）サッポロサタデースクール担当まで。

(市町村 2018-08-31付)