第1回道文化財保護審議会開く 天然記念物指定へ協議 会長に北大院・大原氏選出(道・道教委 2018-09-20付)
答申書を手にする大原会長(左)と佐藤教育長
三十年度第一回道文化財保護審議会が十八日、道庁別館で開かれた。会長に北海道大学大学院環境科学院の大原雅院長を選出するなど、今期の部会構成を決定。審議に入り、ヌマタネズミイルカ化石を道の天然記念物(地質鉱物)に指定するよう求める答申をまとめ、審議会終了後、大原会長が佐藤嘉大教育長に答申書を手渡した。道教委は十月の教育委員会会議での決定を経て、天然記念物(地質鉱物)の指定を行う予定。
同審議会は、道教委の附属機関として、文化財の保存や活用に関する事項を調査・審議するとともに、これらの事項に関して、教育委員会に建議することを目的に設置している。この日は委員十一人が出席した。
開会あいさつに立った道教委の大川祐規夫生涯学習推進局長は、過疎化、少子・高齢化に伴い、有形・無形民俗文化財の保存や伝承が困難になっているとし「地域の文化や歴史を伝えるため、後世に確実に引き継ぐ必要がある」と指摘。地方の文化財を保護する同審議会の役割が、今後さらに重要になると述べた。
続いて、文化財・博物館課の浅野祐司主幹が北海道胆振東部地震、台風21号による国、道指定の文化財の被害状況を説明。函館市内の五稜郭で石垣の一部が崩落したことなどを伝えた。
議事に入り、会長に北海道大大学院環境科学院の大原院長、副会長に足寄動物化石博物館の澤村寛館長を選んだ。
◆道教委へ答申
事務局が文化財の指定(登録)状況を説明したあと、今回の諮問事案であるヌマタネズミイルカ化石について審議し、道の天然記念物に指定するよう求める答申を決定。終了後、大原会長と澤村副会長が道教委を訪れ、大原会長が佐藤教育長に答申書を手渡した。
道教委は今後、十月開催の教育委員会会議での決定を経て、天然記念物(地質鉱物)の指定を行う予定。
道文化財保護審議会の今期委員はつぎのとおり(任期は三十二年六月三十日まで)。=敬称略=
▽乾淑子(東海大教授)
▽大原雅(北海道大大学院環境科学院長)―会長
▽大原昌宏(北海道大総合博物館教授)
▽児島恭子(札幌学院大教授)
▽小杉康(北海道大大学院教授)
▽澤村寛(足寄動物化石博物館館長)―副会長
▽白木彩子(東京農業大学生物産業学部准教授)
▽鈴木幸人(北海道大大学院准教授)
▽角美弥子(道教育大岩見沢校准教授)
▽瀬川拓郎(札幌大教授)
▽中村和之(函館工業高専教授)
▽羽深久夫(札幌市立大教授)
▽森雅人(札幌大谷大教授)
▽佐藤肇(開発局開発監理部長)
▽石橋岳志(道森林管理局計画保全部長)
この記事の他の写真
審議会を開き、諮問案件を協議
(道・道教委 2018-09-20付)
その他の記事( 道・道教委)
胆振東部地震の公立学校等被害―道教委 3校で校舎使用できず 19日午前10時現在
道教委は、十九日午前十時現在における北海道胆振東部地震による公立学校等の被害状況をまとめた。小・中学校、高校、中等教育学校、特別支援学校二百六十五校、社会教育施設二十施設、文化財等九件で被...(2018-09-21) 全て読む
道教委が上士幌高に運営協議会設置決定―道立8校目 生徒の自己実現など支援 地域資源活用し各取組充実
道教委は十九日、上士幌高校(金山泰幸校長)に学校運営協議会を設置することを決定した。学校運営協議会を設置する道立高校は八校目。同校は今後、早い段階で学校運営協議会を設け、地域交流学習部会自...(2018-09-21) 全て読む
道教委等の読書推進プロジェクト 取組を今後も応援! 活動団体に大型絵本贈呈
JAグループ北海道、㈱コンサドーレ、道教育大学、道教委の四者による「読書推進プロジェクト“ベルマークで本を贈ろう”キャンペーン」図書の贈呈式が十九日、札幌市内の宮の沢白い恋人サッカー場北海...(2018-09-21) 全て読む
道高校長協会等文教施策要望への道教委回答〈下〉
道高校長協会、道高校教頭・副校長会、道公立学校事務長会の三十年度道文教施策に関する要望に対する道教委の回答はつぎのとおり。 ◇ ◇ ...(2018-09-21) 全て読む
IoTの学び推進地域実証事業―道教委ほか 道内全域でICT人材育成へ 11月からWebサイト制作講座
道教委、北海道大学オープンエデュケーションセンターなどで構成する北海道ICT人材育成協議会は、総務省の委託を受け、「地域におけるIoTの学び推進事業」地域実証事業に取り組む。北大、札幌琴似...(2018-09-20) 全て読む
道高校長協会等文教施策要望への道教委回答〈中〉
道高校長協会、道高校教頭・副校長会、道公立学校事務長会の三十年度道文教施策に関する要望に対する道教委の回答はつぎのとおり。 ◇ ◇ ...(2018-09-20) 全て読む
十勝局が道徳授業実践公開 事例集作成に向け協議 『きたものがたり』活用
【帯広発】十勝教育局は十一日、中札内村立中札内中学校(中村俊緒校長)で道徳授業実践公開を行った。管内道徳教育推進会議委員七人と、中札内村教育研究所所員などが参加した。道徳推進会議委員で同校...(2018-09-20) 全て読む
35校指定し実践研究 SCRUM推進校と連携校―道教委 ALの視点で指導法改善
道教委は、本年度「教科等の本質的な学びを踏まえた主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)の視点からの学習・指導方法の改善の推進のための実践研究(SCRUM)」における推進校および...(2018-09-19) 全て読む
道高校長協会等文教施策要望への道教委回答〈上〉
道高校長協会(川口淳会長)、道高校教頭・副校長会(渡邉周一会長)、道公立学校事務長会(阿部雅一会長)の三十年度道文教施策に関する要望に対する道教委の回答を三回にわたって掲載する。 道教...(2018-09-19) 全て読む
ビラッシュ教授が道庁訪問 アルバータ州は“真の友” 高橋知事 さらなる交流拡大を
在エドモントン日本名誉総領事に就任したカナダ・アルバータ大学のオレンカ・ビラッシュ教授が十三日、道庁本庁舎を訪れ、高橋はるみ知事、道教委の佐藤嘉大教育長らと会談した。高橋知事はビラッシュ教...(2018-09-19) 全て読む