十勝局が道徳授業実践公開 事例集作成に向け協議 『きたものがたり』活用(道・道教委 2018-09-20付)
鎌田教諭は坂本直行の人生を振り返り、目標に向かう気持ちについて考えさせた
【帯広発】十勝教育局は十一日、中札内村立中札内中学校(中村俊緒校長)で道徳授業実践公開を行った。管内道徳教育推進会議委員七人と、中札内村教育研究所所員などが参加した。道徳推進会議委員で同校の鎌田貴義教諭が北海道版道徳教材『きた ものがたり』を活用した授業を公開したあと、活用事例集作成に向けて協議した。
この取組は『きた ものがたり』を使用した道の活用事例集作成に向けた、管内道徳教育推進会議の事業の一環。村教育研究会道徳部会での研究を深めるため、所員に向けて授業が公開された。
鎌田教諭が教材の「不屈の開拓農民・山岳画家 坂本直行」を題材に授業を展開した。
鎌田教諭は、本時のテーマを「目標」と示したあと「目標を設定するとき、どんなことを意識するか」と問いかけ、生徒の「達成できるギリギリの目標を設定する」「分かりやすい目標を設定する」といった意見を取り上げた。
続いて、坂本直行の写真を映像で提示し「十勝の人」「中札内村に記念館がある」「六花亭の包装紙になっている」と人物を紹介。「きた ものがたり」の坂本直行の章を朗読した。
坂本直行は二十四歳で牧場経営を目指して十勝に来訪。二十九歳のときに原野の開墾を志し、過酷な労働や冷害による栄養不足などに耐え、大好きな自然のスケッチを心の支えとした。スケッチが評判を呼び、五十三歳で画家になることを決断し、数々の作品を残したことを説明した。
鎌田教諭は坂本直行が画家になることを決断し「俺は負けないぞ!」と意気込んだときの気持ちを想像させ、個人でワークシートに記入させた。
ペアで交流後、そのときの気持ちについて「成功するために必死だった」「自分で選んだ道に進む覚悟があった」などの意見を発表させた。
発表を踏まえて「目標を達成するために必要な考え方とはなにか」と問いかけ、個人で考えさせたあと、グループで協議。ホワイトボードを配り、協議内容をまとめさせた。
班の発表では「努力を重ねる」「己に打ち勝つ」「諦めない」といった意見を引き出し、発表が終わった班から黒板に掲示。全体で意見が把握できるようにした。
まとめとして、鎌田教諭は「一番やりたいことに届かなくても、夢をかなえるために諦めないことが大切」と述べた。
このあと、道徳教育推進会議委員らで『きた ものがたり』活用事例集に掲載するために、内容を協議・検討した。
(道・道教委 2018-09-20付)
その他の記事( 道・道教委)
道教委等の読書推進プロジェクト 取組を今後も応援! 活動団体に大型絵本贈呈
JAグループ北海道、㈱コンサドーレ、道教育大学、道教委の四者による「読書推進プロジェクト“ベルマークで本を贈ろう”キャンペーン」図書の贈呈式が十九日、札幌市内の宮の沢白い恋人サッカー場北海...(2018-09-21) 全て読む
道高校長協会等文教施策要望への道教委回答〈下〉
道高校長協会、道高校教頭・副校長会、道公立学校事務長会の三十年度道文教施策に関する要望に対する道教委の回答はつぎのとおり。 ◇ ◇ ...(2018-09-21) 全て読む
IoTの学び推進地域実証事業―道教委ほか 道内全域でICT人材育成へ 11月からWebサイト制作講座
道教委、北海道大学オープンエデュケーションセンターなどで構成する北海道ICT人材育成協議会は、総務省の委託を受け、「地域におけるIoTの学び推進事業」地域実証事業に取り組む。北大、札幌琴似...(2018-09-20) 全て読む
第1回道文化財保護審議会開く 天然記念物指定へ協議 会長に北大院・大原氏選出
三十年度第一回道文化財保護審議会が十八日、道庁別館で開かれた。会長に北海道大学大学院環境科学院の大原雅院長を選出するなど、今期の部会構成を決定。審議に入り、ヌマタネズミイルカ化石を道の天然...(2018-09-20) 全て読む
道高校長協会等文教施策要望への道教委回答〈中〉
道高校長協会、道高校教頭・副校長会、道公立学校事務長会の三十年度道文教施策に関する要望に対する道教委の回答はつぎのとおり。 ◇ ◇ ...(2018-09-20) 全て読む
35校指定し実践研究 SCRUM推進校と連携校―道教委 ALの視点で指導法改善
道教委は、本年度「教科等の本質的な学びを踏まえた主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)の視点からの学習・指導方法の改善の推進のための実践研究(SCRUM)」における推進校および...(2018-09-19) 全て読む
道高校長協会等文教施策要望への道教委回答〈上〉
道高校長協会(川口淳会長)、道高校教頭・副校長会(渡邉周一会長)、道公立学校事務長会(阿部雅一会長)の三十年度道文教施策に関する要望に対する道教委の回答を三回にわたって掲載する。 道教...(2018-09-19) 全て読む
ビラッシュ教授が道庁訪問 アルバータ州は“真の友” 高橋知事 さらなる交流拡大を
在エドモントン日本名誉総領事に就任したカナダ・アルバータ大学のオレンカ・ビラッシュ教授が十三日、道庁本庁舎を訪れ、高橋はるみ知事、道教委の佐藤嘉大教育長らと会談した。高橋知事はビラッシュ教...(2018-09-19) 全て読む
いじめ問題への対応―6月末現在、道教委まとめ 認知件数は3倍近くに 設問変更で小学校が大幅増
道教委は、ことし六月末現在における「いじめの問題への対応状況の調査」結果をまとめた。学校が認知したいじめの件数は、前年度同期比四千三件増の六千三百四十九件と三倍近く増加。特に、小学校が三千...(2018-09-19) 全て読む
道研と北斗市教委が連携研修講座 プログラミング教育学ぶ 導入に向けた課題を情報共有
【函館発】道立教育研究所と北斗市教委は八月下旬、北斗市総合文化センターで市町村教委連携研修講座を開いた。市内小・中学校の教職員二十一人が受講。道研企画・研修部の小野篤夫主査が講師を務め、新...(2018-09-18) 全て読む