函館商業高定時制４年生が地元企業と食パン開発　名産昆布の〝だし〟生かし　３０日にオータムフェスト出店

（学校 2018-09-28付）

　【函館発】函館商業高校定時制（大庭隆校長）四年生八人は、課題研究の授業の一環として函館市内の㈱キングベークの協力を受け、地元のマコンブを使用した食パンを開発した。食パンは十月一日から「函館昆布食パン」として、キングベーク本店で販売を開始。また、三十日には札幌市内で開催中のさっぽろオータムフェストに同校生徒が出店し、十五本を一本二百七十円で販売する。

　同校では、これまでも課題研究の一環として食品開発に取り組んでおり、過去にはゴボウの粉末を使用したパスタ「ＧＯＰＡ」の製作にも取り組み、文化祭などで提供してきた。

　本年度は昨年の四年生のアイデアを受け継ぎ、地元函館の名産品でもある昆布を使用した食パンを開発することを決定。指導を担当する多賀友秋教諭がキングベークに製作を依頼し、生徒が四月から試作を繰り返してきたレシピをもとに完成させた。

　食パンは、だしのうまみを生かすために昆布を浸した水のみを使用。開発に携わったキングベークの前田隆広統括マネージャーは「昆布のだしを生かすことができている」と自信をみせる。

　二十一日には、本店で生徒を招いた試食会を開催。焼きたての食パンを頬張った生徒たちは「とてもおいしい」などと話し、笑顔をみせていた。

　三十日に札幌のオータムフェストに参加する松村睦君は「自分がイメージしていたよりもおいしかった。商品として販売されるのはうれしい」と話していた。

　同校定時制が商品を店舗で販売するのは今回が初めて。多賀教諭も商品の出来栄えと努力を称賛した上で「学校のＰＲにもつながってほしい」と期待した。

(学校 2018-09-28付)