帯広小が教育研究発表会 互いに認め合う関係を より良い道徳性育成に向け(学校 2018-10-01付)
「誠実」について考えた6年1組の道徳授業
【帯広発】帯広市立帯広小学校(石井範之校長)は九月中旬、同校で教育研究発表会を開いた。研究主題「自己を見つめ、互いを認め合いかかわりあう子どもの育成~互いのよさや違いを認め合う人間関係つくり」のもと、道徳の授業公開などを通して、より良い道徳性の育成に向け、道徳教育を核とした教育活動の成果を広く発信した。
同校は道徳教育を中心にした研究を推進し、本年度が四年目に当たる。研究仮説として「総合単元ユニット方式を取り入れることによって、各教科、外国語活動、総合的な学習の時間、特別活動での道徳的価値にかかわる指導を補うことや、指導を一層深めることができ、子どもの道徳性をより養うことにつながる」などを設定し、研究に取り組んでいる。
この日、公開した授業のうち、六年一組の道徳「手品師」(小林香織教諭、児童数一七人)は、本時のねらいを「誠実に、明るい心で生活する」と設定。
小林教諭は、児童会選挙のポスターを示し、そこに書かれた“誠実”という言葉を取り上げ、「誠実とはどんな意味だろうか」と発問。言葉の意味を説明するとともに、本時のテーマ「誠実な人について考えよう」を板書して意識付けた上で、教材「手品師」を朗読した。
この教材は、大劇場へ出演することを夢見る手品師が、元気のない小さな男の子を元気づけるため、会うことを約束。友人が大劇場への出演を紹介してくれたが、それを断り、男の子との約束を優先するというもの。
小林教諭は「手品師は誠実な人だと思うか」と問いかけ、児童が「先にある約束を守った」「売れていないけれど、真面目に努力している」などと答えたのに対し、「自分の夢に対してうそをついているが、それでも誠実と言えるか」と問い返した。その上で「大劇場に出演することを選ぶのも、自分の夢に誠実」という価値観があることを示した。
「なぜ手品師になったのか」など、いくつかの質問を投げかけ全体交流。
児童は、友達の様々な意見にふれ、考えを深めた。
また、「手品師のどんなところに“誠実さ”があるのか」との質問に対し、一人ひとり考え、ノートに記入することで、自分なりの考えをまとめて、「自分事を優先しないで、相手を優先するところ」「大勢のお客さんよりも、男の子との約束を守るところ」などと発表。あらためて「大劇場に出演することは不誠実に当たるか」を考えた。
授業後の研究協議では、「自分事に引き寄せるのが難しい題材である中、うまく問い返すことで、子どもに価値を考えさせた」「子どもの様子を見て、指導案から質問を変えるなど指導方法に工夫があった」などの意見が寄せられた。
(学校 2018-10-01付)
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